低コストで有機薄膜太陽電池を高効率化、光干渉効果を利用 広島大ら

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分光エリプソメトリー解析の結果を基にシミュレートした、増感型三元系 OPV断面の光吸収の分布。(a)半導体層が約 100 nm と薄いとき。(b) 半導体層が約400nm と厚いとき。ITIC の吸収帯において、吸収率が高い部分(矢印の青いスポット)は、半導体層が薄いときは1つだが、半導体層が厚いときは3つ現れており、強い光干渉効果があることが分かる。(出所:広島大学)
分光エリプソメトリー解析の結果を基にシミュレートした、増感型三元系 OPV断面の光吸収の分布。(a)半導体層が約 100 nm と薄いとき。(b) 半導体層が約400nm と厚いとき。ITIC の吸収帯において、吸収率が高い部分(矢印の青いスポット)は、半導体層が薄いときは1つだが、半導体層が厚いときは3つ現れており、強い光干渉効果があることが分かる。(出所:広島大学)

広島大学、山形大学、京都大学、千葉大学の共同研究チームは11月25日、半導体ポリマーとフラーレン誘導体を用いた塗布型有機薄膜太陽電池(OPV:Organic photo Voltaics)に、少量の長波長吸収材料を加えるだけで、発電効率が1.5倍向上することを発見したと発表した。

今回、同研究チームは、広島大学の研究グループが以前に開発した結晶性の高い半導体ポリマーとフラーレン誘導体の混合膜に、長波長吸収帯を持つ化合物を重量比で6パーセントだけ少量添加すると、OPVの発電効率が1.5倍向上することを見出した。

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