東北大学・芝浦工業大学・静岡大学の研究グループは、4月1日、テラヘルツ波を利用した廃プラスチック識別装置を開発したと発表した。テラヘルツ波の特性を利用して、既存の識別装置では識別が難しかった黒色プラ・添加剤混合プラ・紫外線や長期利用により劣化したプラを見分けられるほか、今後、急増が予想されるバイオプラスチックを見分ける手法としても有効であることがわかったという。
研究グループはリサイクル業者の青南商事(青森県弘前市)の協力を得て、実際の廃プラ(1,416サンプル)を、近赤外分光測定等により組成分析を行いバックデータを蓄積した。廃プラ種類のビックデータを解析することで、地域特性があること、従来手法である近赤外分析では黒色プラや透明なプラが測定できないこと判明したという。今回開発した識別装置では、透明プラ、黒色プラの測定が可能で、かつPSやPETといった素材ごとの計測結果に明確な差異が見られ、識別可能であることが明らかになった。