鎌倉にプラごみ回収ポスト 官民産学連携で地産地消へ

カヤック(神奈川県鎌倉市)が幹事企業として参画する「デジタル駆動超資源循環参加型社会共創拠点」プロジェクトは、7月4日、鎌倉市内3カ所にプラスチックごみを新しい資源へ循環させる「しげんポスト」を設置し、「プラスチック地捨地消」を目指す取り組みを開始すると発表した。
地域住民が参画しながら「プラスチック地捨地消」を促す

今回の取り組みでは、家庭で出た使用済みつめかえパックを「しげんポスト」で回収し、再生プラスチック容器や、住民のアイデアを反映させた「地域の役に立つ素敵なモノ」に作り変えることを狙いとする。さらに、「しげんポスト」にプラスチックごみを入れると、まちのコイン「クルッポ」がもらえる仕様だ。
もらったポイントを使って鎌倉市での別の体験に参加することができ、地域住民がまちとのつながりを増やし、まちの課題を自分ごと化して考えるきっかけ作りにもなるという。住民をはじめ、鎌倉市に関わる人々の働きにより、まちで回収されたプラスチックごみが「しげんポスト」を通してまちに還っていくことで、地域住民が参画しながら「プラスチック地捨地消」を促す仕組みだ。
なお、回収できるつめかえパックの種類は以下の通り。
- ヘアケア/スタイリング剤製品(シャンプー、リンス、トリートメント、ヘアスタイリング製品)
- フェイスケア製品(メイク落とし、洗顔料、化粧水・乳液などスキンケア製品)
- ボディケア製品(身体洗浄料、入浴剤)
- 衣類/布製品のお手入れ製品(洗剤、仕上げ剤、漂白剤、のり剤、衣類用・布製品用消臭剤、防虫除菌剤等)
- 台所のお手入れ製品(洗剤、掃除用品など)
- 住まいのお手入れ製品(洗剤、除菌製品、お風呂・トイレのお手入れ品、芳香消臭剤など)
- 手指用消毒剤、アルコール除菌剤など
※メーカーは問わない。今後さらに種類を拡大予定。
同プロジェクトは、科学技術振興機構(JST)の「共創の場形成支援プログラム(COI-NEXT) 」の採択を受けた、慶應義塾大学が代表機関となり、同社をはじめとする参画企業22社と鎌倉市の共創による官民産学連携の取り組み。鎌倉市では、「ゼロ・ウェイストかまくら」実現を目指し、ごみの減量や資源化の試みを推進してきた。今回のプロジェクトでは、慶應義塾大学が保有するデジタルプラットフォーム・IoT・3D製造技術を鎌倉市に全面導入し、新たな回収装置として「しげんポスト」を設置する。
鎌倉市の地元企業であるカヤックでは、同プロジェクトの幹事企業としてコミュニティ通貨「まちのコイン」活用やWEBサイトやポスターの企画・制作などを行い、市民・自治体・企業を巻き込んだ「リサイクリエーション活動」に貢献するとしている。
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