サーキュラー・エコノミー:グローバルビジネス

キノコの菌糸から代替プラやレザー、ステーキをつくる NY発の新ビジネス

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NYベースのEcovative Design(エコヴェイティヴ・デザイン)のビジョンは壮大だ。プラスチックの削減に留まらず、地球の増え続ける人口を賄うだけの食糧をつくる─そのためには、化石燃料や動物性原料への依存をやめ、廉価で汎用性の高い植物性素材を開発しなければならない。そのために着目したのが根のように張り巡らされるキノコの「菌糸(Mycelium)」だ。これを基に、代替プラ、代替レザー、代替ミートをつくる素材を開発。各分野の優良企業と提携して、実用化を進める。

IKEAやDELLの梱包材で実証

Ecovativeの名は、コンピュータのDELLや家具のIKEAと、発泡スチロールに代わる梱包材のプロジェクトを行ったことで知られるようになった。試されたのは、同社が開発したMycoComposite™。菌糸の特性を利用して、ヘンプ(麻)などの農業廃材を成型する。「保護性能はもとより、防水性に富み、着火しにくく、何よりも、梱包材そのものを遠方から輸送する必要なく、梱包の現場近くで、たった9日で成型できる点がメリット」と自信満々だ。100%植物性で生分解する最も持続可能な梱包材として『C2C Gold 認証』を得た。これは、循環経済実現に寄与する安全で持続可能な製品を認証する国際組織Cradle to Cradle Products Innovation Instituteが与える最高レベルの認証だ。

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