前回に続き、これまで温室効果ガス(GHG)排出源とみなされてきた農業がもつGHG排出量削減にむけたポテンシャル、特に脱炭素に向けた可能性を「カーボンファーミング」(炭素貯留農業)というアプローチで紹介する。(シリーズ「Carbon Farming カーボンニュートラルに向けた農業の可能性」第3回/全4回)
第3回は、欧米におけるカーボンファーミング促進に向けた取り組みと、民間企業の炭素貯留関連事業、さらに大手食品事業者による「責任ある調達」の動向について解説する。(第2回「炭素貯留農業「カーボンファーミング」とは? その具体例を解説」はこちら)
さまざまな領域にて先進的にルールメイキングを進める欧州では、カーボンファーミング含む炭素除去活動にむけた認証の枠組み形成が進む。さらに、アメリカでも気候変動対策に大規模な予算が割り当てられるインフレ抑制法案が成立している。