水素・CCUSは黄信号か ビジネス視点で見る地球沸騰化時代のCOP28
COP28が12月13日に閉幕した。7月に国連のグテーレス事務総長が「地球沸騰の時代が到来した」と警鐘を鳴らした後のこの会議。その結果は、ビジネス視点ではどのように捉えられるものだろうか。再エネや省エネ、石炭火力、水素、CCUSなどのそれぞれの事業や技術の果たす役割が見えてくる。京都大学名誉教授で地球環境戦略研究機関シニアフェローの松下 和夫氏に「COP28の結果とビジネスへの意味」を解説してもらった。(後編、前編はこちら)
ビジネスにとって意味するもの
COP28の結果は、今後のビジネスにとってどのような意味があるか。
第1は、国際社会が再エネを2030年までに3倍に拡大することに合意したことから、日本でも再エネの拡大を最大限加速する必要性が高まることである。