環境用語集 プラグインハイブリッド車

プラグインハイブリッド車とは

電気自動車は、走行中にCO2を排出しない車として、注目を浴びているが、一方、1回の充電での航続距離が100km程度と、長距離の走行に向いていないというデメリットがある。プラグインハイブリッド車は、モーターとエンジン両方を搭載しており、モーターのみの場合~20km程度は走行可能。エンジンは、長距離走行時、または発電用として利用される。家庭用コンセントなどの外部電力で充電することが可能。燃費やCO2排出量は、ハイブリッド車と電気自動車の間の数値となる。

プラグインハイブリッド車には次の2タイプがある。

・シリーズ方式:
モーターだけで走行するが、電気容量が少なくなると、エンジンを使って発電し、蓄電する。 構造が単純化でき、コスト面で有利。 三菱自動車やスズキ、シボレーなどはこちらの方式。

・シリーズ・パラレル方式:
短距離走行時にはモーターのみで駆動し、長距離走行時はエンジンで駆動する方式。 燃費効率が向上するものの、システムが複雑になるため、コスト高となる。 トヨタのプリウス プラグインハイブリッドが採用。

メリット

・電気自動車、ハイブリッド車両方の側面を持っており、短距離は電気自動車、長距離はハイブリッド車として使用可能。
  ・充電インフラの整備状況に影響を受けない。

デメリット

・電気使用量が多いため、現状のニッケル水素電池ではモーターでの走行距離が短い。
 ・大型の電池を搭載するため、コストや重量がかさみ、乗車スペースも狭い。

今後の動き・展望

2010年に、トヨタが北米向けにプラグインハイブリッド車を市場投入する予定。更に、2011~12年には世界で初めて量産を開始する。価格は300万円台になると見込まれる。パナソニックと共同で開発を進めているリチウムイオン電池を搭載し、バッテリーのみで20~30km程度走行できるという。 また、GMが2010年完成を目標に開発を進めており、ボルボも2012年に「V70」のプラグインハイブリッド仕様車の発売を予定。バッテリーのみでの走行距離は50km程度になる見込みだ。 プラグインハイブリッド車は電気使用量が多いため、高性能なリチウムイオン電池の開発が肝となる。 また、経済産業省が進めるEV・pHVタウン向けに、トヨタがプラグインハイブリッド車を納入することが決まっている。

プラグインハイブリッド車の参入メーカー

トヨタトヨタ
三菱自動車 三菱自動車
スズキ スズキ
GM
ボルボ

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