環境用語集 トランジション・ファイナンス
トランジション・ファイナンスとは、脱炭素社会の実現に向けて長期的な戦略に則り、着実なGHG削減の取組を行う企業に対し、取り組みを支援することを目的とした新しいファイナンス手法のこと。
経済産業省は、トランジション・ファイナンスについて、資金充当の対象のみに着目するのではなく、脱炭素に向けた企業の「トランジション戦略」やその戦略を実践する信頼性・透明性を総合的に判断するものと位置付けている。
実際の資金調達の場面においては、戦略とガバナンス、マテリアリティ、科学的根拠、透明性の四要素を満たす、資金使途特定型のボンド/ローン、資金使途不特定型のボンド/ローンが対象となる。
(出所:経済産業省)
クライメート・トランジション・ボンドフレームワークを策定
今後10年間で150兆円超の官民投資が必要とされるGX投資に対し、日本政府は、これらの支援に必要な資金について20兆円規模の「脱炭素成長型経済構造移行債(GX経済移行債)」を発行することを決めた。
政府は、世界初の政府によるトランジション・ボンドとして発行される「クライメート・トランジション・ボンド」について、「クライメート・トランジション・ボンド・フレームワーク」を策定している。
GX経済移行債は、これまでの国債(建設国債・特例国債・復興債等)と同一の金融商品として統合発行することに限らず、国際標準への準拠について評価機関から認証を取得した「クライメート・トランジション・ボンド」を個別銘柄として発行する方針だ。
【参考】
- 経済産業省―トランジション・ファイナンス