> > 2012年の関西におけるリチウムイオン電池生産の世界シェア、10.7%に減少

2012年の関西におけるリチウムイオン電池生産の世界シェア、10.7%に減少

記事を保存
2012年の関西におけるリチウムイオン電池生産の世界シェア、10.7%に減少

日本政策投資銀行(DBJ)関西支店は、「関西バッテリーベイのシェア動向」と題した調査レポートを発行した。このレポートの推計によると、関西におけるバッテリー産業の世界シェアは、リチウム電池(民生用)が2008年の33.1%から2012年には10.7%へ、太陽電池が2008年の14.7%から2012年には4.8%へ、それぞれ減少する見通し。近年の競争環境の悪化により、強固な集積を有していた関西におけるバッテリー産業の地位低下が伺える。

関西バッテリーベイは、関西におけるリチウムイオン電池・太陽電池関連産業の集積を示す名称のこと。近年、バッテリー産業(リチウムイオン電池・太陽電池)の世界市場規模は堅調に拡大しているが、海外勢の新規参入と技術水準の向上等のから、業界の競争は激化している。

このため、関西バッテリーベイを含む国内のバッテリー産業では、海外生産の強化や国内事業の縮小といった動きが増え、車載用リチウムイオン電池といった特定の分野を除いて、かつてのような国内への活発な投資姿勢は見られなくなっている。DBJ関西支店は、2010年5月に発行したレポートにおいて、関西バッテリーベイの可能性について言及したが、今回、この業界の状況変化を踏まえ、本レポートで再度その状況を報告した。

具体的に関西バッテリーベイの中核を担う電池メーカーの動向をみると、車載用の大型リチウムイオン電池を手掛けるリチウムエネジージャパンが積極的な増強投資を行う一方、リチウムイオン電池で世界シェアトップのパナソニックは採算性の面から国内投資を控え、海外投資を加速している。また、太陽電池では、シリコン価格の急落が結晶シリコン系の太陽電池の原価を押し下げたことで、日本勢が強みを持つ薄膜系太陽電池は総じて苦戦。国内シェア1位のシャープに業績悪化・国内事業集約の動きが見られるなど、現在の関西バッテリーベイはかつての活発な投資姿勢を一転させている。

今後、リチウムイオン電池の市場は、端末・パソコン等で使用される民生用の小型分野が堅調に伸びる一方、車載・住宅用の大型分野で高い成長が見込まれている。大型のリチウムイオン電池は容量拡大や量産化などの点で技術革新の途上で、現在日本勢が市場のトップランナーとなっている。さらに車載用リチウムイオン電池は、車載用だけでなく住宅用の蓄電システム等にも応用できる未開拓の成長市場である。

同レポートでは、海外展開等の安易な低コスト戦略に頼らず、この未発達な市場において先駆的にマーケットを作り出し、電池・部材・装置のメーカー3者間の連携強化を促進させていく高性能電池を開発していくことが、わが国の蓄電池産業の強化・再興の一手になると指摘する。

関連セミナー・イベント情報

関連カテゴリ

プレスリリースを受け付けております

環境ビジネスオンラインでは、皆様からの環境に関する情報をお待ちしています。

新製品・新サービス、研究内容、法令情報、イベント・セミナー、海外の環境ビジネス情報など、お気軽にお寄せ下さい。お送り頂いた内容を、編集部にて拝見いたします。

こちらから、必要事項をご記入ください

Copyright © 2012 日本ビジネス出版. All rights reserved.