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岩手県の公共施設で屋根貸し太陽光発電 市民ファンドの募集開始

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岩手県の公共施設で屋根貸し太陽光発電 市民ファンドの募集開始

サステナジー(東京都港区)は、岩手県紫波町が屋根を貸す公共施設11カ所に太陽光発電システムを設置し、発電を行う「紫波町市民参加型おひさま発電事業」の資金の一部を全国から広く集めるために、「紫波ゆめあかりファンド」の募集を10月15日より開始した。

なお、本ファンドの出資募集説明会を、10月24日(紫波町オガールプラザ)、10月28日(東京国際フォーラム)等で開催する予定。

本事業では、現在、同町内の小学校や公共施設11カ所に合計出力約1,116kWの太陽光発電システムを設置する準備を進めており、今後20年間にわたり東北電力に売電する計画だ。新しい官・市民協同型の太陽光発電事業として、事業費約3.7億円のうち、2.1億円(上限)を市民出資で集め、残りは地域の金融機関からの融資等で調達する予定。

本事業では太陽光発電の設置工事を役割分解することで、できるだけ地域の板金や塗装、電気工事店に発注することを可能とし、地元に売上やノウハウを還元する仕組みを実現した。また、市民出資(法人の出資も可)を組み合わせ、地域金融機関の回収リスクを減らすことで、これまで貸し出せていなかった大量の資金を、本来の地域経済に役立つ事業に向けやすくしている。

また、安定した事業およびファンド運営を行うための専門的ノウハウが随所に活かされている。例えば、太陽電池モジュールは、屋根面積に対して最高性能であるだけでなく、初期費用は高いが長期の総合的経済性や耐久性の面で優れている、米サンパワー社のパネルを用いる。また高圧での系統連系はコストがかさむため、一部の施設では設置可能枚数よりもパネルを減らし、あえて低圧連系に抑えることで事業全体としての収益を高める。

屋根貸し対象施設の紫波中央駅待合施設(左)と古舘小学校(右)

屋根貸し対象施設の紫波中央駅待合施設(左)と古舘小学校(右)

なお、本事業の実務は、紫波町内における省エネルギー・自然エネルギーの導入および運用・保守を行っている紫波グリーンエネルギー(岩手県紫波町)が行う。

ファンド募集を取り扱うサステナジーは第二種金融商品取引業として関東財務局に登録しており、代表者はこれまで市民ファンドを活用した、地域主体の自然エネルギー・省エネルギー事業を各地で展開してきた実績がある。

これまで同社は、地域の自然エネルギーを有効に利用し、自立できるエネルギー地域社会を創ることを目指し、東北各地で事業を行ってきた。特に2011年の東日本大震災以降は、エネルギーを含むインフラの再建が急務となっている、被災地域でのニーズも高く、現在は石巻や気仙沼でも、自治体や地域金融機関や地域事業者等と連携したエネルギー事業を進めている。2014年以降、東北を中心に他の地域に関しても市民ファンドを活用していく考えだ。

サステナジーによると、2012年の固定価格買取制度開始以降、各地で太陽光発電システムの設置が急速に進んでいるが、設置地域に直接的な形で工事収益やノウハウが還元される事業は多くはない。また中小規模の再生可能エネルギーの導入を望む自治体や民間企業は少なからず存在するが、信用リスク等の問題で融資が受けられず、実現できている事例は多くない。新しい官・市民協同型の本事業により、これらの課題を解決する。

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