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遺伝子組換えイチゴからイヌの歯肉炎の薬 植物工場で医薬品も生産可能に

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産業技術総合研究所は、ホクサンと北里研究所(現北里第一三共ワクチン)と共同で、イヌインターフェロンαを産生する遺伝子組換えイチゴの果実を原料としたイヌの歯肉炎軽減剤を開発し、動物用医薬品製造販売の認可を受けた。完全密閉型の遺伝子組換え植物工場「産総研植物工場」を利用することで、世界に先駆けて遺伝子組換え植物を原料とした動物用医薬品の開発に成功し、同工場が植物による医薬品生産のプラットフォームとなりうることを実証した。

産総研では、植物の遺伝子組換え技術を利用して、植物に付加価値の高い物質、特に医薬品原材料などを作らせる研究開発を行ってきた。その過程で完全密閉型遺伝子組換え植物工場を開発し、2007年に産総研北海道センター内に設置した。同工場では、太陽光の代わりに人工光を用い、また遺伝子組換え植物が外部に拡散することを防ぐために完全密閉型としており、医薬品原材料などを生産する遺伝子組換え植物を気象条件や立地条件などに左右されずに、計画的・安定的に栽培を行っている。

今回研究を手がけた産総研生物プロセス研究部門は、植物の遺伝子組換え技術を用いた有用・高付加価値物質を生産する技術開発及び実用化に向けた研究開発に取り組んでおり、関連企業との共同研究や技術などの移転により研究開発を促進し、日本のバイオテクノロジーの振興に寄与してきた。産総研北海道センターには、産総研植物工場の技術を社会に橋渡しするための施設として、北海道科学技術総合振興センターが運営するグリーンケミカル研究所が設置されている。今後、同工場とグリーンケミカル研究所が推進する研究開発において、より多くの医薬品原材料やジャガイモなどの生産作物種に拡大することで、植物工場を活用した物質生産という新たな産業形成の展開につながるものと期待される。

なお、インターフェロンは、動物体内でウイルスなどの病原体の侵入に反応してリンパ球などの細胞から分泌される抗ウイルス作用、腫瘍細胞増殖抑制機能を有する蛋白質で、α、γなどの作用が異なる複数のタイプが存在する。イヌインターフェロンαは、イヌの体内で作られるインターフェロンの一つ。

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