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リチウムイオン電池部材の世界市場、2013年は伸びず

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リチウムイオン電池部材の世界市場、2013年は伸びず

矢野経済研究所は、リチウムイオン電池(LiB)用主要4部材(正極材、負極材、電解液、セパレーター)の世界市場に関する調査結果を発表した。これによると、2013年のLiB用主要4部材世界市場規模は、前年比101.4%の49億7,965万ドルの見込み。国別の動向では、正極材・セパレーターは日系メーカーが優位だが、負極材・電解液は中国メーカーが優位な状況にある。調査結果の概要は以下の通り。

LiB主要4部材世界市場の概況と予測

2012 年の世界市場規模は、前年比 105.4%の49億1,088万ドルと推計。スマートフォンやタブレットPCの普及によるモバイル機器市場の拡大及び xEV(HEV・PHEVEVなどの次世代自動車)の世界販売台数が増加したことを受け、出荷は順調な伸びを見せた。

2013年は、小型民生用LiBではモバイル機器が、中大型LiBではxEVが引き続き牽引役になると考えられるが、xEV市場は期待した規模には至っておらず、メーカー間の競争激化、車載向け需要に期待した過剰な設備投資が部材単価の下落要因になっている。為替変動による影響もあり、市場規模は前年比101.4%の49億7,965万ドルに留まる見込み。

2014~2015年は、多数の自動車メーカーがxEVの新車販売を計画しているが、xEV市場の本格的な立ち上がり時期は未だ不透明。一方、小型民生用LiB市場では、従来のノートPCからスマホやタブレットPCへの主役アプリケーションの交代により、セル数ベースでの伸び率は鈍化。

ただし、出荷が伸びている角形やラミネート形のLiBは、スマホやタブレットPC向けにセルサイズが大型化する傾向にあり、1セル当たりの部材使用量は増加傾向にあると考え、当面は引き続き小型民生用LiB向け部材出荷がメインになると考えられる。こうした状況から、2014年の市場規模は、前年比106.5%の53億274 万ドル、2015年は前年比111.2%の58億9,589 万ドルと予測。

国別動向

<日本>
国内のLiB部材メーカーの、主要4部材世界市場におけるシェアは年々低下。近年、日系及び韓国大手LiBセル(電池)メーカーはコストパフォーマンスを向上すべく、安価な中国製LiB部材の採用を増やしている。

また、顧客である日系LiBセルメーカーが小型民生用LiB市場で販売不振に陥ったことも、日本のシェア低下の背景のひとつとして挙げられる。しかし、スマホやタブレットPCの高機能化・多機能化により、LiBの高容量化へのニーズが高まりつつあるため、高品質な日本製LiB部材に対する需要が高まる傾向にあり、為替が円安に振れたことも日系 LiB 部材メーカーにとっては追い風となっている。

<中国>
中国はすでにシェアトップを占めている負極材と電解液以外のLiB部材市場でも、少しずつ日本を追い上げており、中国LiB部材メーカーの台頭が著しい。ただし、正極材もセパレーターも、コスト面ではメリットがあるものの、品質面ではまだ課題が残っており、またハイエンド製品での採用はあまり進んでおらず、両市場では当面、日系LiB部材メーカー優位の状況が続くと考えられる。

<韓国>
サムスンSDIやLG化学等、自国LiBセルメーカーへの依存度が高い韓国LiB部材メーカーの場合、セパレーター市場以外では年々シェアが低下。主要顧客にあたる韓国LiBセルメーカーは中国製LiB部材の採用を増やし、また、円安を受けた日系LiB部材メーカーが競争力を回復し、市場を奪われつつあることが背景にあると考えられる。

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