> > 経産省、26年度に1万世帯分のHEMS導入予算 蓄電池・燃料電池補助金も

経産省、26年度に1万世帯分のHEMS導入予算 蓄電池・燃料電池補助金も

記事を保存

経済産業省は、平成26年度、1万世帯程度へHEMS(ホーム・エネルギー・マネジメント・システム)を導入し、ビックデータを活用した新しいエネルギーマネジメントモデルの確立に取り組む。平成26年度当初予算案において、40.3億円を計上した。

また、補正予算案において、家庭・事業者の省エネルギー対策として、定置用リチウムイオン蓄電池導入支援事業(100億円)、そして家庭用燃料電池(エネファーム)導入支援補助金(200億円)を計上。

蓄・創エネ設備の導入とHEMSによるエネルギーの最適化により、家庭での省エネを推進していく考えだ。

また、再生可能エネルギーの大量導入に向けて、基盤整備、石炭火力発電の高効率化等を通じてエネルギー源の多様化を図る政策を推進する。再生可能エネルギーの導入は、太陽光発電への偏重が指摘されているが、政策においてもその是正を図っていく。

経済産業省は、12月24日、平成26年度当初予算案が閣議決定されたことを受けて、同省関連予算案の概要を公表した。本予算案は、一般会計が3,411億円(前年比112億増)、エネルギー対策特別会計が8,727億円(前年比894億増)。

消費増税に伴う景気の下振れリスクに対応し、成長力強化に向け重点配分する。重点分野として、「福島・被災地の復興加速」「中小企業・小規模事業者の革新」「イノベーション」「国際展開戦略」「環境・エネルギー政策の推進」の5つをあげた。

このうち、資源・エネルギー関係予算案では、「『エネルギー最先進国』の実現(生産(調達)、流通、消費の3段階)」「エネルギー・環境産業の競争力の維持・強化」「原子力災害対応・原子力発電の安全基盤の構築」の3つの柱に基づいて、取り組みを推進する。

資源・エネルギー関係予算案において、新規予算や補正予算、予算を増額して計上している主な事業は以下の通り。

【生産(調達)段階での取組】

再エネ最大導入に向けた基盤整備(系統対策・アセス迅速化等)

  • 電力系統出力変動対応技術研究開発事業(40億円)(新規)
    最小の出力変動への対応で最大の再エネを受け入れられるような予測技術と制御技術を組み合わせた、需給調整に係る技術開発に新たに取り組む。
  • 分散型エネルギー次世代電力網構築実証事業(33.7億円)(新規)
    再エネの導入拡大に伴い生じる配電系統における電圧上昇等の課題に対応するため、先進パワエレデバイスを組み込んだシステムの開発・実証を行い、その有効性、安全性及び信頼性を検証する。
  • 環境アセスメント調査早期実施実証事業(20億円)(新規)
    風力発電地熱発電の設置に係る環境アセスメントの迅速化に向け、従来3~4年程度かかる環境アセスメント手続における環境影響調査を前倒し、他の手続と同時並行で進める場合の課題の特定・解決を図るための実証事業を集中的に実施する。

再生可能エネルギーの導入加速化に向けた技術開発・実証等の推進

  • 浮体式洋上ウィンドファーム実証研究事業(補正予算案280億円)
    福島県沖に世界最先端の浮体式洋上風力発電システムを設置し、洋上風力発電技術の確立を行うとともに、安全性・信頼性・経済性の評価を行う。
  • 地熱発電技術研究開発事業(29億円)(平成25年予算額9.5億円)
  • 太陽光発電システム維持管理及びリサイクル技術開発(9億円)(新規)
    太陽光発電システム全体の効率向上を図るため、周辺機器の高機能化や維持管理技術の開発を行う。また、廃棄物対策として、大量かつ様々な種類の使用済み太陽光パネルの処理に係る低コストリサイクル技術の開発を行う。
  • セルロース系エタノール生産システム総合開発実証事業(8億円)(新規)
    食糧と競合しないセルロース系資源作物を原料にエタノールを大量生産する技術の確立のため、要素技術の最適な組合せを検証するとともに、一貫生産プロセスにおける技術の組合せ実証を行う。
  • バイオマスエネルギーの地域自立システム化実証事業(2.5億円)(新規)
    地域におけるバイオマスエネルギー利用の拡大推進に資する技術体系及びビジネスモデルを確立するため、過去の実証事業等の成果から導入指針を構築するとともに、当該指針に基づき地域特性を活かしたモデル実証事業を行う。
  • 再生可能エネルギー熱利用技術開発事業(5億円)(新規)
    地中熱、太陽熱等の再エネ熱の普及拡大に向けて、トータルシステムの高効率化・規格化、熱量評価技術の高精度化等に取組む。

その他

  • 再生可能エネルギー発電設備耐力調査費補助金(1.3億円)(新規)
    風力発電や水力発電などの再生可能エネルギー発電設備の自然災害に対する耐力を事業者が調査し、補強対策を検討するための費用を補助する。

二酸化炭素回収・貯留(CCS)の実用化に向けた取組

  • 二酸化炭素貯留ポテンシャル調査事業費(10億円)(新規)
    国内におけるCCSの実用化、普及に向け、有望なCO2貯留地点を特定するため、弾性波探査や掘削調査等を実施する。
  • 二酸化炭素固定化・有効利用技術実証支援事業(1億円)(新規)
    CO2分離・回収技術をCCS以外の用途に活用し、また、CO2を工業製品の製造等に活用する二酸化炭素回収・利用(CCU)技術を実用化するため、CCS技術やCCU技術について、先進性や波及性が高い民間企業等の技術に対し補助を行う。

消費段階での取組

家庭・オフィス・運輸部門での省エネルギー対策

  • 定置用リチウムイオン蓄電池導入支援事業(補正予算案100億円)
    電力需要のピークコントロールに資する定置用リチウムイオン蓄電池について、家庭用及び事業者への導入を促進することにより、コスト削減と自立的な市場の拡大を目指す。
  • 中小企業等のクラウド利用による革新的省エネ化実証支援事業(35億円)
    省エネ型データセンターの構築実証、中小・中堅企業等によるクラウド・高効率データセンターの活用を促進することで、オフィスでの電力消費量の30%を占める事務機器の消費電力削減を図る。

省エネ化のための技術開発・実証等の推進

  • クリーンディーゼルエンジン技術の高度化に関する研究開発事業(5億円)(新規)
    世界に先駆けてクリーンなディーゼルエンジンの開発・導入につなげるため、NOx低減技術、触媒の反応モデル等の研究開発を行い、我が国の自動車用エンジン技術の基盤強化を図る。

燃料電池の利用拡大

  • 民生用燃料電池(エネファーム)導入支援補助金(補正予算案200億円)
    省エネルギー及びCO2削減効果が高い家庭用燃料電池コージェネレーションシステム(エネファーム)の更なる普及の促進を図り、2016年に市場を自立化し、2030年・530万台を達成するため、国が設置者に対し導入費用の補助を行う。
  • 水素供給設備整備事業費補助金(72億円)(平成25年度予算額45.9億円)
    2015年の燃料電池自動車の市場投入に向けて、2013年度から3カ年で、4大都市圏を中心に民間事業者等の水素ステーション整備費用の補助を行う。

新しいエネルギーマネジメントモデルの確立

  • 大規模HEMS情報基盤整備事業(40.3億円)(新規)
    家庭部門において、HEMS(ホーム・エネルギー・マネジメント・システム)から得られるデータを活用した効果・経済性の高い新しいエネルギーマネジメントを実現するため、1万世帯程度へHEMSを導入し、そのHEMSと繋がる大規模な情報基盤の構築、当該基盤を用いた大規模なエネルギーマネジメントに必要なシステムの標準化、プライバシールールの整備等を行う。

ほか、「エネルギー・環境産業の競争力の維持・強化」と題し、下記の事業も計上されている。

  • 地球温暖化対策技術普及等推進事業(60億円)(平成25年予算額35.1億円)
    二国間オフセット・クレジット制度(JCM)の実施に合意した相手国において、低炭素性能に優れた我が国の技術・機器等の導入によるCO2排出削減のモデル・プロジェクトを行い、削減効果を計測・検証することで、我が国技術・機器等の高い排出削減効果を実証し、相手国での普及につなげる。

【参考】
経済産業省 - 平成26年度経済産業省予算の概要

関連セミナー・イベント情報

関連カテゴリ

プレスリリースを受け付けております

環境ビジネスオンラインでは、皆様からの環境に関する情報をお待ちしています。

新製品・新サービス、研究内容、法令情報、イベント・セミナー、海外の環境ビジネス情報など、お気軽にお寄せ下さい。お送り頂いた内容を、編集部にて拝見いたします。

こちらから、必要事項をご記入ください

Copyright © 2012 日本ビジネス出版. All rights reserved.