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大容量蓄電システム用の高温超電導マグネットが完成 メガソーラー等との連係に期待

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大容量蓄電システム用の高温超電導マグネットが完成 メガソーラー等との連係に期待

鉄道総合技術研究所と古河電気工業は、古河電工の子会社のスーパーパワー社が製造した第2世代高温超電導線材を用いた大型フライホイール用の高強度な高温超電導マグネットの開発に世界で初めて成功した。これにより、メガソーラー風力発電など、出力の不安定な再生可能エネルギー向けの大容量蓄電システムへの利用も期待される。

今後、このマグネットを平成24年度から26年度にかけて開発を進めている大容量超電導フライホイール蓄電システムの中に組み込み、平成27年に山梨県米倉山において新たに建設するメガソーラーとの連系試験を開始する予定。

「フライホイール蓄電システム」とは、電力で装置の内部にある大型の円盤(フライホイール)を回転させ、必要な際に回転する物理的なエネルギーを電力として取り出すシステム。「フライホイール・バッテリー」としても知られる。劣化のない電池として使えるため、用途は幅広く、鉄道システムの電力有効利用(回生失効対策)などにも役立つ。太陽光発電等の電力を蓄電し、曇天により発電量が減少した際に、その減少分を補填するように発電することができる。

開発を行っている「次世代フライホイール蓄電システム」は、鉄道総研が考案した超電導バルク体と超電導マグネットを組み合わせた超電導磁気軸受を適用したもので、回転する円盤を非接触で浮上させ、軸受の摩擦損失をゼロとすることで運転効率の向上を図っている。また、定期的に交換が必要だった軸受の寿命を半永久とすることが可能。

現在開発中の「超電導磁気軸受」は、超電導バルク体と超電導マグネットで構成され、超電導マグネットで発生する磁場に対する超電導バルク体の反磁性効果により、1組の軸受で約4トンの円盤を浮上させることを目指している。

このような大きな重量を浮上させるためには、高強度な超電導マグネットに高磁場を発生させる必要がある。また、効率の良い運用のために、冷却温度を上げる必要もある。そこで今回、この超電導マグネットに使用するコイルに、古河電工が平成24年に買収したスーパーパワー社の第2世代高温超電導線材を用いて、中部電力が開発した「よろい」コイル構造の、内径120mm、外径260mmのダブル・パンケーキコイル(テープ状の超電導線を薄く切ったバウムクーヘンのように巻いた、2枚で1対の扁平なコイル)とした。

製作したコイルを、小型冷凍機を用いた液体窒素を使わない熱伝導による冷却で、51K(マイナス222℃)に保持して、運転電流である110Aでの通電と磁場を確認し、さらに線材の性能限界の163Aの通電に成功。また、超電導バルク体との組み合わせ試験を実施し、2トンを超える所期の浮上力が出ていること、強度的にも問題が無いことを確認した。

これまでの「第1世代高温超電導線材」は、高磁場を発生させるために20K(マイナス253℃)以下まで冷やさなければならなかったが、「第2世代高温超電導線材」では、50K(マイナス223℃)の温度で運転することが可能となり、冷却コストを低減するめどが立った。今後は、さらにコイルを追加して、実規模のフライホイールの浮上試験を行う。

【参考】
鉄道総合技術研究所 - 次世代フライホイール向け高温超電導マグネットの開発に成功

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