> > 「6か月で土地・設備を取得しなければ設備認定失効」など、買取制度見直し案でパブコメ開始

「6か月で土地・設備を取得しなければ設備認定失効」など、買取制度見直し案でパブコメ開始

記事を保存

経済産業省は、18日、再生可能エネルギー固定価格買取制度において新たに設定される調達区分に関する改正案、及び、認定の運用の見直し案等について、意見募集(パブリックコメント)を開始した。意見募集の期間は3月26日(12:00必着)まで。ネット上の入力フォームから意見を提出することもできる。

今回、意見募集を行うのは、調達価格等算定委員会の平成26年度の調達価格に関する意見案を受けて新たに設定される省令改正案、及び、総合資源エネルギー調査会新エネルギー小委員会買取制度運用ワーキンググループで現在検討中の認定の運用の見直し案など。なお、同ワーキンググループの審議により、認定の運用見直しに関する対応案が変更となった場合は、改めてパブリックコメントを実施する。

認定運用の見直し案では、50kW以上の太陽光発電設備について、「設備認定後、6ヶ月以内に土地・設備を確保できない場合は失効」との解除条件を加えて、認定を行うこととしている。

経済産業省において、400kW以上の太陽光発電設備に関し個別に報告徴収を求めた結果、認定を受けた後、土地・設備の確保が遅れている案件が一定数存在することが明らかとなっており、パネルの価格低下等により更に安価に開発できることを狙った案件もあるとみられている。その他、固定価格買取制度において指摘されている課題に対応する対策を講じるものとなっている。

概要は以下の通り。

Ⅰ 再生可能エネルギー発電設備の区分の新設に関すること等

1.洋上風力発電設備に係る設備区分の新設

海に設置される風力発電設備であって、船舶により当該風力発電に係る風車等を設置し、かつ、船舶により風車等の保守に従事する者及びその保守を行うために必要な器材その他の物資を輸送することを要するものとして、「洋上風力発電設備」の区分を新たに設けることとする。

2.特定水力発電設備に係る設備区分の新設

水力発電設備のうち、水車及び発電機、変圧器、遮断機その他の電気設備の全部並びに水圧管路の全部若しくは一部のみを新設し、又は更新するものとして、「特定水力発電設備」の区分を新たに設けることとする。

3.洋上風力発電設備に係る認定基準の新設

洋上風力発電設備の設備区分を新設することに伴い、認定の申請に係る再生可能エネルギー発電設備が洋上風力発電設備である場合、船舶により当該洋上風力発電設備に係る風車等を設置し、かつ、船舶により当該風車等の保守に従事する者及びその保守を行うために必要な器材その他の物資を輸送する体制が備わっていることとする旨の認定基準を新たに追加することとする。

Ⅱ 認定の運用の見直しに関すること等

1.認定後に一定期間を経過した場合における認定の失効及び接続請求の拒否事由の追加

50kW以上の太陽光発電設備について、平成26年4月1日以降の認定案件に対しては、「設備認定後、6ヶ月以内に土地・設備を確保できない場合は失効」との解除条件を加えて、認定を行う。ただし、連系承諾までに通常よりも長期間(例えば3ヶ月以上)を要することが明らかとなった案件や東日本大震災の被災地域であり地権者の確定や除染等に時間を要する案件については、例外的に失効までの期間の延長を認める。

2.大規模設備の分割対策のための認定基準の追加及び具体的な審査基準について(いわゆる「低圧分割」対策)

意図的な安全規制等の回避、事業者間の不公平性や社会的非効率性の発生を防ぐため、一の場所において設置される再生可能エネルギー発電設備を複数の小規模設備に分割しようとする場合には、認定を受けることができないよう認定要件を追加する。具体的な審査基準は下記3つの要件を満たす場合を分割案件とする。

  1. 認定申請者が実質的に同一であること
  2. 認定に係る場所が地理的に近接していること
  3. 認定申請や工事が同時期又は近接した時期に行われること

ただし、実質的に評価し、分割案件に該当しないとすることがある。なお、本措置は、施行日(平成26年4月1日)以降に申請を受け付ける、全ての再生可能エネルギー発電設備の認定に適用する。

3.土地に関する認定の運用変更

(1)共有地において、共有者間で争いがある場合への対応

認定に係る土地の共有者間で争いがあることから、認定発電設備の着工が遅れる事例が一部で発生。対応として、今後は、認定申請時点で必ず当該土地に係る登記簿謄本を添付させるとともに、当該土地のすべての地権者の同意を完全に書面で確認することとする。

(2)地権者が複数の事業者に同意書を出す場合への対応

認定に係る土地の地権者が複数の事業者に同意書を発行したことから発生したトラブルにより、認定発電設備の着工が遅れる事例が一部で発生。対応として、地権者によって複数の同意書が発行していることが確認された場合は、その時点で、双方ともに書類不備と扱い、いずれの事業者に対する同意書を真正なものと認めるかについて、直接地権者の意思を確認できるまで、認定審査を留保することとする。

4.その他の運用に関する事項

(1)調達期間から控除される期間の明確化

売電先の電気事業者を変更する場合には、最初の売電先の電気事業者に売電を開始したときから新たな売電先の電気事業者に売電を開始するまでの期間を調達期間から控除することを明確化する。

(2)認定発電設備の自家消費分の取り扱い明確化

認定発電設備において消費する電気については、当該認定発電設備を用いて発電した再生可能エネルギー電気で可能な限り賄い、その残余の再生可能エネルギー電気を特定契約の相手方である電気事業者に供給する構造であることを認定の基準として明確化する。

(3)賦課金に係る特例の認定申請に係る事業年度の変更等

賦課金に係る特例の認定(減免認定)の申請に用いる電気の使用量及び売上高の額は、当該特例を受けようとする年度の前年度の開始の日前に終了した直近の事業年度のものとされている。しかし、新たに事業を開始した者については、電気の使用量及び売上高の額が存在せず、減免認定を受けることが困難な状況にある。このため、より多くの者が減免認定の申請を行うことができるよう、減免認定の申請に用いる電気の使用量及び売上高の額を、賦課金に係る特例を受けようとする年度の前年度の11月1日前に終了した直近の事業年度に係るものとすることとする。また、減免認定の処理体制の見直しに伴い、提出する申請書の部数を削減することとする。

Ⅲ 施行期日

平成26年4月1日

なお、資料は電子政府の総合窓口(e-Gov)、買取制度ポータルサイト、経済産業省ウェブサイトから入手できる。

【参考】
e-Gov - 電気事業者による再生可能エネルギー電気の調達に関する特別措置法施行規則の一部を改正する省令案等に関するパブリックコメントについて

関連セミナー・イベント情報

関連カテゴリ

プレスリリースを受け付けております

環境ビジネスオンラインでは、皆様からの環境に関する情報をお待ちしています。

新製品・新サービス、研究内容、法令情報、イベント・セミナー、海外の環境ビジネス情報など、お気軽にお寄せ下さい。お送り頂いた内容を、編集部にて拝見いたします。

こちらから、必要事項をご記入ください

Copyright © 2012 日本ビジネス出版. All rights reserved.