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2025年、国内の水素燃料市場は5228億円・水素ステーション950件に 民間予測

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富士経済は、燃料電池車(FCV)などで利用される水素燃料と、水素ステーションをはじめとする水素供給インフラや関連機器といった水素燃料関連の国内市場を調査した結果を発表した。

これによると、水素燃料関連の国内市場は、2025年度は5,228億円となり、2015年度予測(291億円)比の18倍となる見込み。

水素ステーションについては、FCVの量産モデルが投入され、年間の販売台数が10万台に達する2020年度以降、活発化し、2025年度には年間で150件(金額ベースでは401億円)が建設され、累計で950件の水素ステーションが稼働すると予想する。

燃料電池車向け水素燃料については、FCVの普及台数に比例して需要が高まり、2025年度の市場は数量ベースでは約12億m3、金額ベースでは947億円まで拡大すると予測する。

また、現在日本では原子力発電に代わるCO2排出量の少ない発電システムが求められており、水素発電が注目されている。水素発電は2017年度に実証用発電設備の建設が計画されており、徐々に拡大していくとみられる。2025年度には燃料電池車と水素発電向けを合わせた水素燃料市場は、数量ベースでは19億m3、金額ベースでは1,105億円となる見通し。

FCVについては、トヨタが発売開始時期を前倒し2014年度内に、ホンダが2015年に発売を予定している。水素ステーション建設が水素ビジネスの第一ステップとして進められており、これを利用する燃料電池車は、家庭用をはじめ普及が進む燃料電池の最大のアプリケーションとして、裾野の広い自動車産業の活性化と共に、日本経済への貢献が期待される。また、2020年の東京オリンピックでも定置用燃料電池や燃料電池車の活用が想定され、水素・燃料電池への注目は高まるとみている。

市場としては燃料電池車の販売を前に、水素ステーションの建設が始まり、水素輸送用機器も含めインフラの市場が形成される。2014年度中の燃料電池車販売開始により、車載用機器や水素燃料市場の拡大につながり、2018年度ごろから水素発電の市場が立ち上がることで、2020年度以降燃料電池車と水素発電の拡大と共に、水素燃料の需要が大きく増加すると予測する。

2014年4月に閣議決定されたエネルギー基本計画では水素が将来ガスや石油などのように、生活に密着する燃料の役割を担うことが期待されており、同年6月の水素・燃料電池戦略協議会によって、水素利用の具体的かつ着実な取り組みを進めるためのロードマップが示された。

本レポートでは、注目市場として「水素ステーション」「燃料電池車向け水素燃料」「水素輸送用・車載機器」をあげる。概要は以下の通り。

1.水素ステーション

  • 新規に建設される市場
  • 数量:2015年度予測47件、2025年度予測150件(15年度比3.2倍)
  • 金額:2015年度予測141億円、2025年度予測401億円(15年度比2.8倍)

2014年度の燃料電池車販売開始を前に、2013年度から3年にわたり100件を目標に商用水素ステーションの先行整備が、助成金交付と共に進められている。2015年度には新たに47件が建設され、累計で85件の水素ステーションが稼働する見通し。しかし、燃料電池車の販売開始直後はユーザーが少なく水素ステーションの稼働率も低いことから、2016年度以降の市場は一時的ではあるものの縮小が予測される。2020年度以降については、前述の通り。

なお、水素ステーションに関連する機器(水素製造装置、蓄圧器、水素コンプレッサ、水素ディスペンサ、プレクール装置、水素バルブ、水素センサなど)の市場は水素ステーションの建設件数に連動し、2014年度から2015年度にかけて拡大し、2015年度で96億円、2025年度には15年度比3.1倍の298億円が予測される。

2.燃料電池車向け水素燃料

  • 数量:2015年度予測400万m3、2025年度予測11億8,400万m3(15年度比296倍)
  • 金額:2015年度予測3.7億円、2025年度予測947億円(15年度比255.9倍)

本市場は、現状ではほとんど形成されていない。燃料電池車の市販化が始まる2014年度に市場が立ち上がり、普及台数に比例して水素燃料の需要も高まっていくと予測する。

水素は非常に軽くエネルギー密度が低いことから高圧化して密度を高めるが、この高圧技術とそれに関わる機器のコストが高額となっている。水素ステーションなどでの水素燃料の販売価格を押し上げる要因となっており、今後の拡大には価格低減も必須となると指摘する。

3.水素輸送用・車載機器

  • 水素輸送用機器:2015年度予測17億円、2025年度予測558億円(15年度比32.8倍)
  • 車載機器:2015年度予測39億円、2025年度予測2,115億円(15年度比54.2倍)

水素輸送用機器は、輸送用容器がオフサイト式水素ステーションの増加に伴い、拡大が予測される。水素輸送船は海外から水素を輸入するパイロットプロジェクトの準備が進んでおり、スポット的ではあるものの市場を形成するとみられる。車載機器(燃料電池車に採用される部品)は、燃料電池車の販売開始、需要増加によって市場が拡大するとみられる。

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