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山梨県の再エネ100%地産地消戦略、FITの動向次第では見直しも

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山梨県の横内正明知事は、15日の記者会見で記者の質問に対して、国の固定価格買取制度の見直し等の対応状況を見ながら、「やまなしエネルギー地産地消推進戦略」について見直しも含めて検討していく考えを示した。

また、県内でメガソーラーの開発に伴う山林伐採による景観や防災への影響を懸念する声があがっていることを受けて、その対応策として、山林の場合は林地開発許可、大規模な設備については環境アセスメント条例に基づく対応、また、小規模な設備については、市町村に対して太陽光発電の設置を規制できる、景観法に基づく景観計画と条例の策定を指導していくと説明した。現在、同県では現状富士山麓以外に直接的な開発を抑制する規制は行っていない。

同県では、概ね2050年頃までに、県内で必要な電力を100パーセント、県内のクリーンエネルギーで賄う、「エネルギーの地産地消」の実現を目指している。「やまなしエネルギー地産地消推進戦略」は、そのための具体的な目標と達成に必要な施策等を示したロードマップととして、2013年4月に策定した。国の施策の動向によっては、本戦略の見直し等を迫られることになりそうだ。

知事によると、現在、同県内では3地区でメガソーラーの開発が進められている。甲斐市菖蒲沢では29haの規模の開発が、連担して4つ計画されている。そのうちの一つは民有林で森林を伐採しており、地域住民は土砂崩れを懸念している。また甲府市善光寺町には1.6haの計画があり、善光寺の参道から見える距離にあるため、景観上の問題と安全対策が問題になっている。さらに身延町下八木沢地区には約2haの計画があり、届け出が必要であるにもかかわらず、かなり急峻な山林を無断で伐採している。

知事はこれらについて、県庁の中に該当する市・町を含めた検討チーム等を作って現在検討していると説明した。また、「太陽光発電は同県の地産地消戦略を推進していく上で進めていかなければならないが、今のテンポは速すぎる」「こういった山林の開発が非常に多く、その結果として景観上や土砂流出とかのような安全上の問題が生じてきている。これに対してしっかりとした対応をしていかなければならないと思っている」と述べ、景観上と災害に対する安全性の問題に支障がないように指導を徹底していく方針を示した。

再エネを巡っては、九州電力等の電力会社が再生可能エネルギー発電設備の接続申込みに対する回答をしばらく保留しており、これを受けて、経済産業省がメガソーラーに関して固定価格買取制度の設備認定を一時停止するという報道もあり、再エネ導入に注力してきた自治体や事業者等に、動揺が広がっている。

経産省は、総合資源エネルギー調査会の中に専門のワーキンググループを設置し、再エネ接続の保留問題について検証を始めており、また、同調査会新エネルギー小委員会で、固定価格買取制度の見直しについて議論を始めている。

【参考】
山梨県 - 知事記者会見(平成26年10月15日水曜日)

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