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地方に資するFIT価格、風力・地熱のアセス簡易化など 自然エネ協議会が提言

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ソフトバンクの孫正義社長が事務局を担い、36道府県と約200社が参加する「自然エネルギー協議会」は、7日、第8回総会を行い、政策提言「自然エネルギーによる地方創生に向けて ~接続保留問題を解決し、自然エネルギーの導入加速化へ~」をとりまとめた。

5つの対策を柱とするこの提言は、同協議会の会員から寄せられた支障事例に基づいてまとめたもの。本提言では、一部の電力会社による再エネ発電設備接続保留問題の迅速かつ抜本的な解決を図り、「地域創生」を推進していくためには、自然エネルギーの導入を加速する具体的な目標設定とともに、系統問題の解決やエネルギーの地産地消、規制改革が急務だとしている。

同協議会は、自然エネルギーの導入は、省エネルギーの推進とともに気候変動を可能な限り抑制する有効な手段であり、エネルギーの地産地消による「地域活性化」を実現することが地域の「地方創生」と「経済再生」を実現するための鍵になると指摘。

一方で、現在の一部の電力会社における接続申込みに対する回答を保留する問題が起きており、この事態が長引けば、高まりを見せていた日本の自然エネルギー推進施策の失速を招くだけなく、積極的に自然エネルギー導入に取り組んできた地域の発電事業者の経営に深刻な影響を及ぼすと懸念する。

5つの対策について求めた提言の概要は以下の通り。

地産地消型の自然エネルギーの推進による「地方の創生」

地域温暖化対策税を地域の自然エネルギー施策に最大限活用/電気だけでなく熱利用や移動用燃料としての利用など、適正規模と地域特性を踏まえた自然エネルギーの導入を総合的に推進/将来的に重要となる水素の活用に向け、技術開発や制度整備、インフラ構築を戦略的に推進、等を要望。

自然エネルギーの導入目標の早期設定

国のエネルギー政策を議論する「総合資源エネルギー調査会」では、自然エネルギーの導入目標をはじめとした議論は緒に就いたばかり。国内の議論を加速し、エネルギー計画において、意欲的な自然エネルギーの導入目標を早期に設定し、日本全体で自然エネルギーの導入を加速していく方向性を明確化することを要望。例えば、総発電電力量における自然エネルギーの割合を「2020年まで20%に倍増させる」や、それをさらに上回る「2030年を見据えた長期的な導入目標」など。

電力系統の公正な運用と情報開示による系統問題の解決

自然エネルギーの系統連系に関する諸問題を解決するために、系統容量や連系費用の情報開示の促進等、国として主体的にあらゆる対策を講じること/送配電網の中立性を確保する発送電分離の早期実現/託送料金について、エネルギーの地産地消を促す戦略的な制度設計、等を要望。

固定価格買取制度の効果的制度運用と戦略的な価格設定

平成24年度に開始した固定価格買取制度が、3年とされている促進期間の終了を迎えることから、経済産業省の新エネルギー小委員会で議論が進められている。長期の開発期間を要する風力発電や地熱発電などのさらなる導入の加速を図るとともに、太陽光発電についても、地域が主体となる中小規模の事業の開発を促進するために、地方創生に資する「戦略的かつきめ細やかな」価格設定や制度設計を行うこと等を要望。

規制改革の推進

規制改革について、同協議会では実際の支障事例に基づく提言を行ってきたが、国において自然エネルギー導入加速に向けた規制改革が進められ、一部で実現されたことについては評価。一方で、自然エネルギーの導入の支障となっている規制・制度等も未だ残されている。特に、風力・地熱発電について、環境影響評価の簡素化・迅速化が早期に実現するよう、取組みの加速化を要望。また、洋上風力発電等の新しい発電施設においては、環境影響評価手法等の必要な条件が定まっていないことから、早期に整備を行うことを要望。

【参考】
自然エネルギー協議会 - 自然エネルギーによる地方創生に向けて(PDF)

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