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2016年版「永続地帯」報告書 71ヶ所の市区町村が再エネで自給自足

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2016年版「永続地帯」報告書 71ヶ所の市区町村が再エネで自給自足

千葉大学大学院倉阪研究室(千葉県千葉市)と環境エネルギー政策研究所(ISEP/東京都新宿区)は3月31日、日本国内の市区町村別の再生可能エネルギーの供給実態などを把握する「永続地帯」研究の最新結果を公表した。

この研究(報告書)は2005年から開始されているもので、今回11年目の調査結果となる。今回は2016年3月末時点で稼働している再生可能エネルギー設備を把握し、その設備が年間にわたって稼働した場合のエネルギー供給量、電力自給率や食料自給率などを試算した。

結果として、域内の民生・農林水産用エネルギー需要を上回る量の再生可能エネルギーを生み出している市区町村(100%エネルギー永続地帯)は、2016年3月末時点で71市町村だった。なお、2015年3月末時点では61市町村。

また再生可能エネルギーが、地域的エネルギー需要の10%以上を超えている都道府県は、2012年3月末では8県、2014年3月末で14県、2015年3月末で21県と推移し、2016年3月末時点では初めて半分を超え25県に増加した。日本全国の地域的エネルギー自給率は、ほぼ8%に達した。

エネルギー種ごとにみると、2016年3月末で太陽光発電の発電量が137.2%と前年比で約4割増加し、日本全体の再生可能エネルギー供給量の半分を超えたが、伸び率はやや鈍化している。(表1)

バイオマス発電は激増、風力・地熱・小水力発電は横ばい

2016年3月末では、バイオマス発電が前年より75%増加し、前年の倍以上の増加率となった。一方、風力地熱小水力発電の伸び率はほぼ横ばいで、固定価格買取制度の効果が依然として十分に現れていない結果となった。

しかし、再生可能エネルギー電力供給量は、2012年3月末の時点から2016年3月末時点までの4年間でほぼ2倍に増加した。この結果、国全体での地域的エネルギー需要(民生用+農林水産業用エネルギー需要)に占める再生可能エネルギー供給量の比率(地域的エネルギー自給率)は、2012年3月末に3.81%、2013年3月末に4.22%、2014年3月末に5.39%、2015年3月末に6.57%、2016年3月末に7.98%と毎年増加している。

太陽熱給湯などの再生可能エネルギー熱の比率は年々減少

固定価格買取制度の対象となっていない太陽熱給湯などの再生可能エネルギー熱は、2015年3月末に初めて3.1%減少したことに引き続き、2016年3月末では1.1%の減少とななり、2年連続の減少。日本の再エネ供給量に占める再エネ熱の割合は、2012年3月末の20.3%から、2016年3月末の9.9%と1割弱にまで低下した。

市町村の100%エネルギー永続地帯は順調に増加

100%エネルギー永続地帯は、2012年3月末に50市町村だったところ、2013年3月末に55市町村、2014年3月末に59市町村、2015年3月末に61市町村、2016年3月末に71市町村と、順調に増加している。

域内の民生・農水用電力需要を上回る量の再生可能エネルギー電力を生み出している市町村(100%電力永続地帯)についても、2012年3月末に84市町村、2013年3月末に88市町村、2014年3月末は94市町村、2015年3月末に97市町村、2016年3月末に111市町村に増加している。

また、面積あたりの再生可能エネルギー供給量が最も多い都道府県は神奈川県であり、以下、大阪府、愛知県、茨城県、千葉県、埼玉県、大分県、福岡県、富山県、群馬県と続く。

同大学院の板倉教授は、固定価格買取制度によって、再生可能エネルギー発電は全国的に導入が進む一方、この制度の対象となっていない太陽熱給湯などの再生可能エネルギー熱供給は、2年連続で減少しており、再エネ熱供給を促進する仕組みが必要だと語っている。

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