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新電力によるスマートメーター設置、ルール策定へ 経産省が議論開始

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経済産業省は、9日、第15回スマートメーター制度検討会を開催した。同検討会では、スマートメーター(次世代電力計)について、電力各社の導入・調達状況について確認するともに、電力会社以外の新電力(PPS)など第三者がスマートメーターを設置する場合のルール策定に向けた議論を開始した。

また、スマートメーターの導入に当たっては、情報漏洩、料金データ改ざん、停電などセキュリティリスクも懸念されることから、統一的なセキュリティガイドラインの策定に着手することとなった。

現在、電力会社と需要家の取引用に用いる電力量計は、約款に基づき、電力会社の送配電部門が設置している。需要家の選択肢及び新規参入者によるサービス提供範囲の拡大という観点からは、電力会社(一般送配電事業者)以外の主体(第三者)によるスマートメーターの設置のニーズがありうる。

現行制度においては、スマートメーターの選定、調達、運用の全てのプロセスについて、電力会社が一貫して責任を負っている。この場合、責任の所在が明確であることから、安定的な運用が可能であると考えられる。一方で、第三者によるスマートメーター設置を認めることにより、

  • スマートメーターの選定に係る需要家選択肢の拡大やそれに伴うイノベーションの促進
  • スマートメーターの早期導入の実現

などが委員等から指摘されている。

そこで、本委員会では、第三者によるスマートメーターの設置の類型、これを認める上で整理すべき課題について議論した。

経産省は、第三者によるスマートメーターの設置の類型について、Bルート活用との関係も含め事業者や需要家のニーズを改めて精査しつつ、以下4類型を基本として検討を進める案を示した。

  1. 第三者がスマートメーターの選定、調達、運用の全てのプロセスについて一貫して責任を負うケース
  2. 電力会社が全ての需要家に対してスマートメーターを設置することを前提とし、これに加えて、第三者がスマートメーターを設置するケース
  3. 第三者がスマートメーターの選定、調達プロセスに責任を負うものの、運用プロセスについては電力会社が責任を負うケース
  4. 電力会社が複数種類のスマートメーターを選定したうえで、第三者がその中から実際に設置するスマートメーターを選定し、調達、運用プロセスについては電力会社が責任を負うケース

また、この4類型を導入するに際しての課題を示した。

上記01~04の類型における各プロセスの責任主体

  選定プロセス 調達プロセス 運用プロセス
取付工事 不具合
管理
検針情報の提供等
(情報提供時に使用する
ネットワーク)
検満管理 取替
(回収)
現行 電力会社 電力会社 電力会社 電力会社 電力会社
(電力会社のAルート)
電力会社 電力会社
01. 第三者 第三者 第三者 第三者 第三者
(第三者の通信ルート)
第三者 第三者
02. 第三者 第三者 電力会社 電力会社 電力会社
(電力会社のAルート)
電力会社 電力会社
03. 第三者 電力会社 電力会社 電力会社 電力会社
(電力会社のAルート)
電力会社 電力会社

その他、本委員会の概要は以下の通り。

電力各社の導入計画

高圧部門(工場等)については、2016年度までに全数スマートメーター化を実施。低圧部門(家庭等)については、東京電力管内では2020年度末まで、日本全体では2024年度末までに導入を完了する計画となっている。また、全ての電力会社は、HEMS設置等に伴いスマートメーターの設置を希望する需要家や、小売全面自由化後、小売電気事業者の切替を希望する需要家に対しては、スマートメーターへの交換を遅滞なく行うことを表明している(2013年9月)。

調達の実施状況

スマートメーター本体の調達にあたっては、仕様を公開した上で、一般競争入札を行う予定であることを、全ての電力会社が表明済。通信方式の決定や、関連するシステムの調達にあたっては、RFP(リクエスト・フォー・プロポーザル)の実施は不可欠としている。

エネルギー基本計画で掲げられているスマートメーターに関する取組み(参考)

  • 2020年代早期に、スマートメーターを全世帯・全事業所に導入するとともに、電力システム改革による小売事業の自由化によって、より効果のある多様な電気料金設定が行われることで、ピーク時間帯の電力需要を有意に抑制することが可能となる環境を実現する。
  • 今後、スマートコミュニティの実現に向けて、これまでの実証事業等の成果である、CEMS(コミュニティ単位のエネルギー需給管理システム)、スマートメーターからの情報をHEMS(家庭単位のエネルギー需給管理システム)に伝達する手法(Bルート)等の基盤技術、エコーネット・ライト(ECHONET Lite(HEMSと家庭内機器との間の通信規格))等の標準インターフェイス、スマートコミュニティ構築のための関係者調整等のノウハウ等の普及を図る。

【参考】
経済産業省 - スマートメーター制度検討会(第15回)配布資料

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