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経産省系統ワーキンググループ開催 接続可能量の拡大方策を模索

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経産省系統ワーキンググループ開催 接続可能量の拡大方策を模索

経済産業省が電力会社による再エネ接続保留問題を検証するために設置した「系統ワーキンググループ(WG)」は、16日、第三回の委員会を開催した。本委員会では、再エネ接続の回答を保留している九州電力など5社及び中国電力、北陸電力が再エネ接続可能量の算定結果を報告し、それを踏まえて拡大方策について検討した。

各社が算定した再エネ接続の接続可能量は、現在の固定価格買取制度のルールでは、政府の設備認定を受けている再エネ発電設備に対する容量に対して、不足する見通しとなった。

経済産業省は、接続可能量の拡大方策として、出力抑制ルールの見直し等、蓄電池の活用、地域間連系線の活用・増強による対策を提示し、その対策を実施した場合の各社の拡大量も示した。

現行制度下における太陽光発電の接続可能量(万kW)

北海道東北北陸中国四国九州沖縄
風力発電接続可能量(万kW) 56 200 45 100 60 100 2.5
太陽光発電接続可能量(万kW) 117 552 70 558 219 817 35.6

上記の値は、太陽光発電よりも風力発電を増やした方が再エネの発電量が大きくなるという試算に基づき、現在見込まれている風力発電システムの接続量よりも、風力発電の割り当て分を大きくとった場合(※風力接続可能量ケース)の太陽光発電システムの接続可能量を示している。なお、風力接続可能量は、地域間連系線活用による実証分を踏まえたもの(北海道:20万kW、東北:40万kW、北陸:30万kW 四国:20万kW)。

出力抑制は時間単位が有効か

出力抑制ルールの見直し等のケースでは、現在のルールで接続承諾をした量が接続可能量に近づいている東北電力や九州電力等については、出力抑制ルールを変更しても、接続可能量の拡大の余地が少ないこと/出力抑制日数を60日に拡大することは、再エネ事業者の負担が大きい。

これに対して、時間単位での出力抑制は事業者の負担が比較的小さく、効果が高い/500kW未満についても出力抑制の対象としたケースも算定したところ、一定の効果がある、等の算定結果であった。参考資料として、中小規模および家庭用を含む太陽光発電遠隔出力制御システムのイメージも提示された。

太陽光発電遠隔出力制御システムのイメージ(参考)

太陽光発電遠隔出力制御システムのイメージ(参考)
(※画像クリックで拡大)

また、中長期的には、検討していく課題の例として、電力会社単位ではなく、日本全体で最も効率的に再生可能エネルギーを受け入れる観点から、広域的な系統システムをいかに構築するか/固定価格買取制度全体の見直しの中で、広域的な再生可能エネルギーの受入れに伴う電力会社相互間の新たな精算ルールをどのように構築していくか/エネルギーのベストミックスの検討と併せ、地域間連系線や地域内系統の増強方針等をどのようにするか、等をあげた。

水力・地熱・バイオマス・風力発電を増やすと
再エネの発電量がさらに増加可能に

また、再生可能エネルギー電源間の比較を行い、

  • 水力発電、地熱発電、バイオマス発電を+10万kW導入した場合に、減少する太陽光発電の接続可能量と年間の再エネ発電量(kWh)の増減を感度分析し、稼働率の高い電源を導入することで、再エネの発電量(kWh)を増加させることが可能。
  • 風力発電の導入量を増やしても、太陽光発電の接続可能量は大きくは減らず、風力発電の導入量を増やした方が、再生可能エネルギーの発電量(kWh)が増える。

等の試算結果も示した。なお、本発表に関し、環境ビジネスオンラインでは12月22日号のコラムで、関西大学 安田氏による詳細な解説コラムを掲載予定だ。

【参考】
経産省、新たな出力制御ルール・FIT運用見直しについてとりまとめ(2014/12/19)
太陽光発電に遠隔出力制御システムの導入義務など FIT制度見直し案が公表(2014/12/18)
原発の廃炉、費用はどうする? 経産省、電力システム改革も見据え議論進める(2014/12/18)
経済産業省 - 総合資源エネルギー調査会 新エネルギー小委員会 系統WG(第3回)
経済産業省 - 総合資源エネルギー調査会 新エネルギー小委員会(第8回)

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