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分散型エネルギーを拡大する「電気・ガス・熱」制度改革 4月時点での検討状況

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分散型エネルギーを拡大する「電気・ガス・熱」制度改革 4月時点での検討状況

経済産業省は10日、2030年の最適なエネルギーミックス(電源構成)について検討する有識者会議、第6回長期エネルギー需給見通し小委員会を開催した。

本委員会では、「エネルギーの効率的な利用等について」について議論した。経済産業省から「分散型エネルギー」、「コージェネレーションシステム」、「エネルギー利用の多様化」、「化石燃料の安定供給のあり方」等の資料が提示された。

分散型エネルギーのひとつ、コージェネレーションシステムについては、電気・ガス・熱に関する一体的な制度改革により、エネルギー企業の相互参入や異業種からの新規参入も進むことが想定される。

これにより、新規プレーヤーの出現や、電力・ガス・熱などのセット売りやアグリゲータービジネスなど、新たなビジネスモデルに加えて、コジェネで発電した電力を売電して有効活用する取組みも増加が期待される。

分散型エネルギーの利用形態ごとの対応の方向性

分散型エネルギーの利用形態ごとの対応の方向性

また、エネルギー利用の多様化について、産業・業務・家庭部門では、効率的かつ環境調和性の高い一次エネルギー利用の観点から、コージェネなど天然ガス利用の拡大(天然ガスシフト)を進めること、運輸部門では、エネルギーセキュリティの強化と温室効果ガス削減の観点から輸送用燃料の多様化を進め、次世代自動車(電気自動車燃料電池自動車)、既存燃料、バイオ燃料の活用を推進していくことが重要だとしている。

同小委員会はさらに、多岐にわたる分野において、水素の利活用を抜本的に拡大することで、大幅な省エネルギー、エネルギーセキュリティの向上、環境負荷低減に大きく貢献できる可能性があると指摘する。

分散型エネルギーを中心に議論

分散型エネルギーには、(1)使用する創エネルギー機器の別、(2)電気・熱といったエネルギー形態の別、(3)機器単体か、複数機器の組合せで使用するのかの別など、様々な形態が存在する。

その形態があり、それにより実現できることが異なる点に留意しつつ、地域の実態や分散型エネルギーの利用形態等を踏まえ、分散型エネルギーの意義を効果的に実現する観点から取組んでいくべき、と資料内では指摘されている。

資料では、分散型エネルギーの利用形態ごとに、(1)熱利用(再生可能エネルギー熱、未利用熱)、(2)コージェネレーション、(3)熱の面的利用、(4)再生可能エネルギー電気、の特徴や事例、現状、課題について整理している。

熱需要が大きい地域では開発・建物にインセンティブ

熱の面的利用とは、個別建物の熱源機を一箇所に集約し、熱導管等を通じて熱を供給することで、一定のエリア内で効率的に熱を利用する取組みをいう。

東京スカイツリー地区にも、地中熱利用システムが地域冷暖房システムに使われている

東京スカイツリー地区にも、地中熱利用システムが地域冷暖房システムに使われている

熱需要が大きく、かつ個別熱源と比較して高い省エネルギー等の効果を有すると認められる地域においては政策的措置を講じることにより、都市開発事業者や建物所有者に対するインセンティブ付与、技術開発や新たなビジネスモデルの確立による経済性向上等を通じた面的利用の領域拡大の取組みが重要となる。

コジェネはメリットが多い

コージェネレーション(コジェネ)は、天然ガス、石油、LPガス等を燃料として、エンジン、タービン、燃料電池等の方式により発電し、その際に生じる排熱も同時に回収する、熱電併給システム。

コジェネレーションシステムはエネルギー効率に優れる

コジェネレーションシステムはエネルギー効率に優れる

一次エネルギーの削減やCO2削減、さらに、非常時のエネルギー供給の確保(BCP)や、需給ひっ迫時のピークカットにも資するシステムである。

「分散型」再エネ発電は増やす方向

今後の再生可能エネルギーの導入に当たっては、「分散型」の再生可能エネルギー発電が増えるよう取り組む必要があるとし、その具体的方策については、今後、新エネルギー小委員会等において検討するとしている。

【参考】
経済産業省 - 総合資源エネルギー調査会 長期エネルギー需給見通し小委員会

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