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火力発電を超えろ! 太陽光発電のコスト7円/kWhを目指す企業・大学が決定

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NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)は、太陽光発電の発電コスト低減に向けた新たなプロジェクトを始動する。本プロジェクトでは、発電コスト14円/kWhを実現する太陽電池モジュールを2020年までに実用化するとともに、2030年までに7円/kWhを実現する要素技術の確立を目指す。

NEDOは、本プロジェクトの実施にあたり、平成27年度「高性能・高信頼性太陽光発電の発電コスト低減技術開発」に係る公募を行い、今回、22件のテーマを採択した。

火力発電より効率的な太陽電池を作れ!

NEDOは、太陽光発電が自立して普及するエネルギーになることを目指し、発電コスト低減技術の開発を進めている。これまでに結晶シリコン太陽電池や化合物太陽電池、ペロブスカイト太陽電池等の開発で、太陽電池の高性能化等において大きな成果をあげてきた。

今般、NEDOはこれらの成果をもとに、先端複合技術型シリコン太陽電池の技術開発、超高効率・低コストIII-V化合物太陽電池の技術開発、低コストペロブスカイト太陽電池の技術開発等を実施し、「太陽光発電開発戦略(NEDO PV Challenges)」で掲げる発電コスト目標(2030年までに従来型火力発電を下回る発電コスト7円/kWh)の実現に資する高性能と高信頼性を両立した太陽電池の開発を目指す。

主な実施内容は以下のとおり。

先端複合技術型シリコン太陽電池の技術開発

採択先

トクヤマ、クリスタルシステム、コマツNTC、ナミックス、シャープ、京セラ、カネカ。

開発内容

結晶シリコン太陽電池の原料メーカー、装置メーカー、セル・モジュールメーカーが大学等と連携し、ヘテロ接合バックコンタクト等、先端技術を複合した、高効率かつ高信頼性を両立したシリコン太陽電池とその低コスト製造技術を開発する。

図1.開発するヘテロ接合バックコンタクト型太陽電池の一例

図1.開発するヘテロ接合バックコンタクト型太陽電池の一例

なお、ヘテロ接合バックコンタクト型太陽電池とは、ヘテロ接合技術とバックコンタクト技術を組合せた太陽電池のこと。ヘテロ接合は物性の異なる半導体材料を接合する技術で、結晶シリコンとアモルファスシリコンを組合せて変換効率低減の要因となる欠陥を減らしたり、電気に変換できる光の波長が異なる材料を組み合わせることで変換効率を向上させることができる。

バックコンタクト技術は太陽電池の裏側にのみ電極をつくり電気を取り出す技術で、電極を裏面に集約することで、受光面を広くできるため、変換効率を高めることが出来るが、構造が複雑になり高い加工技術が必要になる。

超高効率・低コストIII-V化合物太陽電池の技術開発

採択先

シャープ、パナソニック、大陽日酸、東京大学、豊田工業大学、電気通信大学、神戸大学、名古屋大学、名城大学、宮崎大学、東京農工大学、産業技術総合研究所

開発内容

量子ドットや超格子セルを用いた超高効率化技術、成膜速度の高速化技術、安価基板上への成膜や接着技術、高価な基板の再利用技術等、従来の延長線上にない革新的高効率太陽電池をセル・モジュールメーカー、成膜装置メーカー、大学等が連携し開発を進める。

図2 開発する超高効率・低コストIII-V化合物太陽電池3の一例

図2 開発する超高効率・低コストIII-V化合物太陽電池3の一例

なお、III-V化合物太陽電池とは、ガリウムなどのIII族(13族)元素と、ヒ素などのV族(15族)元素からなる化合物半導体を用いた太陽電池。太陽光に含まれる様々な波長に対応した太陽電池を積層することで高効率化を実現できる。ただし、製造コストが高いことが現在の課題だ。

低コストペロブスカイト太陽電池の技術開発

採択先

パナソニック東芝積水化学工業アイシン精機、富士フイルム、早稲田大学、東京大学

開発内容

新コンセプトの製造装置、信頼性確保技術、発電原理の検証と信頼性の高い性能評価技術の確立、さらなる性能向上を目指す新構造、新材料の基礎研究を産官学連携による集中研体制で進める。

図3 開発するペロブスカイト太陽電池の構造の一例

図3 開発するペロブスカイト太陽電池の構造の一例

また、ペロブスカイト太陽電池とは、発電層に主としてペロブスカイト構造の化合物薄膜を用いた太陽電池のこと。結晶シリコンに迫る発電効率と、塗布やロールツーロール法などの低コストな製造方法を用いることができ、発電コストの大幅な低減が期待されている。

【参考】
NEDO - 太陽光発電の発電コスト低減に向けた新たなプロジェクトを始動

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