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電気料金、2割安くなれば3人中2人が電力会社乗り換え 電力自由化の調査

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みずほ情報総研は、全国の20歳以上の男女3,500名を対象に「電力自由化に向けての消費者の電力小売企業・サービス選択基準に関する意識調査」を実施し、消費者が電力供給会社を選択するにあたっての判断基準を主とした調査結果をまとめ発表した。

2016年4月より実施される家庭部門の電力自由化に伴い、家庭部門の消費者は、従来の電力会社以外の会社からも電力供給を受けることが可能になる。本調査により、消費者は電力供給会社を選択する際、電力供給の安定性や電気料金の安さを重視する傾向にあり、特に8割超の消費者が、電気料金が安くなるのであれば電力供給会社を乗り換えたいと考えていることが分かった。

本調査結果を受けて、本レポートでは以下のように考察している。

電気料金低減率20%が高い市場シェアを取るための一つのベンチマークとなるか

電気料金20%の削減率で3人に2人が乗り変えを検討する分析結果となった。新規参入企業にとっては、このレベルでの削減率を達成できるかどうかが、市場での高いシェアを取りにいくための一つのベンチマーク指標となるのではないか。

再エネ電源の供給を考えている企業は油断せず、さらなる料金低減努力を

料金が高くても再エネのみの電源を利用したいと考える消費者は5%とわずか。ただし、60代以上では約9%が電気料金が高くなっても再エネを利用したいという結果となった。高い市場シェアを狙わないのであれば、年配の消費者など比較的再エネに理解のあるターゲット層に絞り込んで顧客獲得活動をしていくことも考えられる。

無償・低価格の付加価値サービス提供、高度な電力見える化による差別化を目指す

電力使用量の見える化や、省エネ診断サービスなどの付加価値サービスについて、電気料金が高くなっても利用したいという人は3~6%とごくわずか。しかし料金が現在と同程度であれば利用したい人を含めると7割以上が利用したいという結果となった。電気料金の低減のみに注力するのではなく、これら付加価値サービスの無償・低価格提供によって他社との差別化を目指す方法も考えられる。

また、各家電機器別の電力使用量、料金の閲覧、リアルタイムデータの閲覧など、高度な電力見える化サービスへのニーズは高く、これらを低価格で実現できる技術・製品を開発することで、電気料金以外の面で他社との差別化を図れる可能性がある。

本調査の概要は以下のとおり。

電力供給会社選択時に重視する点は「安定性」や「安さ」

  • 安定した電力供給や緊急時に充実した顧客サポートがあるなどの「電力供給の安定性」を重視する人が約8割、「電気料金の安さ」を重視する人が約7割。
  • 「安定性」を重視する人が多い一方、電力供給会社の規模を重視する人は5割程度であり、必ずしも大手企業であることを重視する人が多いわけではない。
  • 環境配慮電源を重視する人は約6割を占める。原子力電源については意見が2極化している。

乗り換え候補先として有利なのは、地方自治体やエネルギー関連事業者等

  • 乗り換え候補先として「乗り換えを是非検討したい・してもよい」との回答が最も多かったのは、地方自治体やエネルギー関連事業者等でともに41%、続いて、他地域の電力事業者(38%)、都市ガス会社(39%)。これらの電力供給会社で検討に前向きな主な理由について聞いたところ、「安心できるから」「信頼できるから」という意見が多くみられた。
  • 家電メーカーや携帯電話通信会社、家電量販店、自動車メーカー、食品小売など、現在エネルギーと関連性が少ない業界に対しては、購入検討を「是非検討したい・してもよい」と考えている人が約2~4割に留まり、どちらともいえない人が約5割、消極的な人が2~3割と比較的多くなっている。

83%が「電気料金が現在より低ければ、電力供給会社を乗り換えたい」と回答

  • 電気料金が現在より低ければ乗り換えたい人が83%、料金に関わらず乗り換えたくない人は10%。
  • 電気料金が現在より低ければ乗り換えたい人のうち、5%の料金低減で全体の19%(5人に1人)が、10%で全体の33%(3人に1人)が、20%で全体の66%(3人に2人)が乗り換えを検討すると回答した。

再エネ利用電力を強く希望する消費者は限定的。一方、32%が原子力を利用したくないと考えている

  • 電気料金が高くなっても、再生可能エネルギーのみを利用している電力を利用したいと考えている人は5%。
  • 原子力を利用している電力は、電気料金が現在と同等または電気料金が低くなれば利用したい人は67%。利用したくないと考える人は32%と、化石燃料や再生可能エネルギー電源よりも多かった。

電力供給以外に想定されるサービスは、「価格が同程度であれば利用したい」が最多の6割超

  • 電力使用量の見える化サービスや省エネ診断サービスなど、電力供給以外に想定されるサービスについては、価格が同程度であれば利用したいと回答した人が最多の6割超。
  • 料金が現在より高くなっても上記サービスを利用したいと考える人は、1割未満と限定的。

この調査は2015年2月10日(火)から2月23日(月)の期間、全国の20歳以上の男女3,500名を対象にインターネット調査を実施したもの。

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