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太陽光の設備認定、約4%が分割案件? 総務省「経産省しっかり確認して」

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太陽光の設備認定、約4%が分割案件? 総務省「経産省しっかり確認して」

総務省の調査で、再生可能エネルギーの固定価格買取制度(FIT)において、2014年5~11月までの間に認定された出力30kW以上50kW未満の太陽光発電設備全32,813設備のうち、4%にあたる1,451設備が「分割案件」のおそれがあることがわかった。

総務省は、経済産業省に対して、発電設備の認定時及び変更の届出時における「分割案件」ではないことの確認の徹底を勧告する。「分割案件」は太陽光発電事業者に過剰な利益を与え、電気使用者の負担増加につながるおそれがあるため、2014年度から原則として禁止されている。

総務省は9日、FITの運営に関する実態を明らかにする観点から、発電設備の認定状況、電力系統への接続状況、FITに係る収支状況及び費用負担調整業務の実施状況を調査し、その結果を取りまとめ、必要な改善措置について経済産業省に勧告すると発表した。

電力会社への接続状況の調査では、電力会社が太陽光発電事業者に請求する工事費負担金の内訳の提示が不十分だとして、電力会社への接続に要する費用の透明性の確保を勧告する。また、FITに係る収支状況の調査では、電力の買取りに必要な財源の不足のため金融機関から借入れを行い、借入れに伴う利息等は賦課金に上乗せされ、電気使用者の負担が増加していることがわかった。これについては、買取電力量の見込みをより精緻化するなど必要な措置の実施を求めた。

調査の結果に基づく勧告の概要は以下のとおり。

1.発電設備の認定の適正化

調査結果

意図的未着工案件対策の回避防止等として禁止した「分割案件」(※1)のおそれがあるものを認定した。

前述のとおり、平成26年5~11月までの間に認定された出力30kW以上50kW未満の太陽光発電設備全32,813設備のうち、4%にあたる1,451設備が「分割案件」のおそれがある。

1,451設備のうち、関東・九州経済産業局が管内の877設備について改めて確認したところ、少なくとも712設備(約81%)は「分割案件」のおそれがあった。残りの設備は不明140設備(約16%)、非該当25設備(約3%)。

※1「分割案件」とは、発電事業者が特段の理由がないのに同一の又は近接した場所において、例えば出力50kW未満になるよう発電設備を分割して設置しようと認定申請するもの。

出力50kW以上の太陽光発電設備については、電気事業法に基づく電気主任技術者の選任、工事着工前までの保安規則の届出等の安全規制がかかることなどから、「分割案件」が存在するといわれている。また、2014年度からは、認定後一定期間を経てもなお場所及び設備の決定が書類により確認できない出力50kW以上の太陽光発電設備については、原則として認定が失効する取扱いとしており、出力50kW未満の太陽光発電設備に分割して認定を申請することは、一定期間内の場所及び設備の確保義務の履行を回避することにもなる。このため、経済産業省では平成26年度から原則として「分割案件」について禁止されている。

勧告

経済産業省に、発電設備の認定時及び変更の届出時における「分割案件」ではないことの確認の徹底を求める。

2.電力会社への接続に要する費用の透明性の確保

調査結果

電力会社が太陽光発電事業者に請求する工事費負担金の内訳の提示が不十分だと指摘する。調査対象161設備のうち(1)内訳の提示なし15設備(うち提示を求めたが断られたものが1設備)、(2)内訳の提示不十分37設備(うち詳細な内訳を求めたが断られたものが1設備)。

発電事業者が電力会社へ接続するために負担しなければならない電線、電力量計等の設置に要する費用(工事費負担金)が合理的かつ必要であることの根拠について、電力会社はその内訳を書面で発電事業者に示さなければならないとされている。

勧告

経済産業省は、電力系統への接続に要する費用の透明性を確保するため、電力会社に対し、「再生可能エネルギーの系統連系について」において示された提示方法によって工事費負担金内訳を提示するよう指導する必要がある。

3.買取りに必要な財源の不足に伴う借入れによる電気使用者の負担増加の抑制

調査結果

再生可能エネルギーの買取実績(注)が見込みを上回り、買取りに必要な財源が不足したため、金融機関から借入れ(平成25年11月から借入れ。26年度末の借入残高約1,424億円)を行い、買取りに必要な財源に充当している状況がみられた。

(注)買取電力量
平成25年度見込み161.1億kWh - 実績 181.2億kWh(対見込み比112.5%)
平成26年度見込み239.1億kWh - 実績 286.0億kWh(対見込み比119.6%)

借入れに伴う利息等は賦課金に上乗せ(平成27年3月末時点までの累計で、利息約5.15億円+借入手数料等約3.45億円=計8.6億円)。賦課金を支払う電気使用者の負担が増加している。

勧告

経済産業省は、交付金財源の不足による借入金の借入れに伴い発生する利息や借入手数料等による電気使用者の負担の増加を招かないよう、賦課金単価の算定時において設備導入実績やその傾向等を踏まえ買取電力量の見込みをより精緻化するなど、必要な措置を講ずる必要がある。

【参考】
総務省 - 再生可能エネルギーの固定価格買取制度の運営に関する実態調査

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