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NEDO、地熱バイナリ―発電や「シリカスケール」防止技術の研究スタート

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NEDOは、地熱発電の導入拡大に向け、環境保全を考慮したバイナリー発電システムや、シリカスケール付着防止技術の開発など4件を新たな研究開発テーマに着手すると発表した。

事業期間は2015年度~2017年度。2015年度予算は14億円を目安としており、原則として、NEDO負担率2/3の共同研究として実施する。また、実用化まで長期間を要するハイリスクな「基盤的・先進的技術」に対して、産学が協調して実施する研究開発については、原則としてNEDO負担率100%の委託で実施する。

バイナリー発電システムとは、地下から取り出した熱水を熱源として、水より沸点の低い液体と熱交換し、蒸発させ、その蒸気でタービンを回す発電方式である。

シリカスケールとは、地熱熱水に含まれるシリカ成分が、地下では高温・高圧状態にあるため溶解しているが、温度、圧力の変化により溶解度が変化するとシリカが析出し、配管や還元井に付着することをいう。特に、還元熱水から熱を回収し熱水温度が低下すると、シリカが析出しやすい。

採択テーマと委託・共同研究予定先は下記の通り。

1. 事業採算性と環境保全を考慮したバイナリー発電システムに供するタービン発電機の開発設計

共同研究予定先:丸和電機

地球温暖化係数の小さい低沸点媒体を採用し、環境負荷軽減が可能な高効率地熱バイナリー発電機を開発設計する。磁気浮上軸受の採用により潤滑装置を不要にし、より低コストで環境にやさしいバイナリー発電機の導入を目指す。

2. 温泉と共生した地熱発電のための簡易遠隔温泉モニタリング装置の研究開発

委託予定先:横河電機

温泉の湧出状況を、連続的かつ遠隔でモニタリングできる、安価な計測装置を開発する。開発する計測装置は、温度計、流量計、電気伝導度計、通信モジュール等を一体化したコンパクトなものとし、発電事業者や温泉事業者が、温泉の状況を容易に把握できることを目指す。

3. 還元熱水高度利用化技術(熱水中のスケール誘因物質の高機能材料化による還元井の延命・バイナリー発電の事業リスク低減)

委託予定先:地熱技術開発、北九州市立大学、日揮

還元熱水中に含まれるシリカを、精密鋳造用バインダー用途等に利用可能な品位で回収し、地熱熱水から高付加価値の工業用材料を製造する技術開発を実施する。スケールの原因物質であるシリカを有用な資源として回収することで、これまで課題とされてきた還元井へのシリカスケール付着を減じて還元井の延命化を図る。併せて、還元熱水の低温度化を活用したバイナリー発電導入可能性の検討も行うことで、地熱発電の事業採算性向上を目指す。

4. シード循環法によるシリカスケール防止技術の研究開発

委託予定先:富山大学、九州大学、三菱マテリアルテクノ

地熱発電所の配管等におけるシリカスケール付着防止対策として、熱水中の過飽和シリカを、シード循環法で効率的に除去する技術を開発する。これにより、地熱発電所の配管や還元井の閉塞リスクの低減を目指す。

シード循環法は、熱水中にシリカ吸着能力を有するシード(種結晶)となる物質を繰り返し添加し、これに過飽和シリカを吸着させることで、濾過・分離しやすい形にする方法。

豊富な地熱資源をベースロード電源に

2011年の東日本大震災以降、再生可能エネルギー導入拡大が望まれる中、世界第3位となる地熱資源を有する日本では、ベースロード電源として活用可能な地熱発電が大きな注目を集めている。

NEDOは、「地熱発電技術研究開発」(2013~2017年度)において、地熱資源の有効活用、地熱発電の導入拡大を促進することを目的とした技術開発を行っている。これらの研究開発により、今後のさらなる地熱資源の有効活用、地熱発電の導入拡大を目指す。

【参考】
NEDO - 地熱発電の導入拡大へ新たな研究開発テーマに着手

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