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電力自由化の制度準備状況まとめ スイッチング支援システムは3月から稼働

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経済産業省は9日に開催した電力・ガス事業分科会 電力基本政策小委員会(第4回)で、4月の電力小売りの全面自由化に向けた事前準備の進捗状況について説明した。

電力小売りの全面自由化後、電力を販売できる「小売電気事業者」として2月8日までに事前登録された169社の分類、これまで発表された新料金プランの分類、電力会社のスイッチング(契約変更)対応などについてまとめている。

概要は以下のとおり。

小売全面自由化の実施スケジュール

12月10日に行われた前回の委員会以降、政府では、送配電網の使用料(託送料金)等を定めた託送供給等約款の認可、電力の小売営業に関する指針の制定など、小売全面自由化に向けた取組みを順次実施してきた。

3月1日には電力広域的運営推進機関におけるスイッチング(契約変更)支援システムの稼働を予定している。

一方、各事業者においては、新たな料金メニューを発表するとともに、現行契約の変更の受付やスマートメーターの設置などの事前準備が着実に進められている。

小売電気事業の事前登録の受付・審査状況

小売電気事業の登録は、昨年8月から受付を開始。これまで計286件(2月8日時点)の申請を受け付けており、現在も週に10件前後のペースで増加中である。2月8日までに169件の登録を行っており、申請のあった案件については、審査が終了次第、順次登録を行っていく。

登録小売電気事業者169社を業態別にみると以下のとおり。

  • 現在の主要な新電力事業者(22社)
  • LPガス及び都市ガス関係(32社)
  • 石油関係(8社)
  • 通信・放送・鉄道関係(32社)
  • 電力会社の子会社(7社)
  • 再生可能エネルギー関連など(太陽光等)(21社)
  • その他(47社)

※電力会社は、既に電気を供給するための許可を受けているため、制度上、小売全面自由化と同時に登録事業者とみなされる

最大需要電力の見込みは、半数以上の登録事業者が1万kWを下回っている。本社所在地については、半数弱が東京だが、三大都市圏以外に本社を置く事業者も2割近く存在している。

新料金プランの分類・周辺サービスなど

これまでに発表された様々な新料金プランを料金面での特徴に着目して分類すると、(1)段階別料金、(2)セット割、(3)時間帯別料金、(4)その他(節電割引等)に分かれる。

また、料金面以外でも様々な工夫が施された多様なメニューが各社から発表されている。例えば、「再生可能エネルギーを中心としたメニュー」、「地産地消型のメニュー」、「発電所などを特定できるメニュー(検討中)」などだ。その他、一般向けには「会員サイト(使用量の見える化)」「専用相談ダイヤル」「広島カープ応援メニュー」など、ビジネス向けには「集客お手伝いセット」「会計お手伝いセット」などのサービスとのセット販売も行われている。

新規参入者向けの電力需給・顧客管理システムや、消費者向けの複数の料金メニュー等を比較できるWebサイトなど、それぞれのニーズに対応して、小売電気事業の周辺サービスを提供する事業者の動きも活発になっている。

「電力の小売営業に関する指針」で定める主な事項

新たに定められた電力の小売営業に関する指針では、一般家庭を始め低圧需要家向けの「標準メニュー」を公表することや、平均的な電力使用量における月額料金を例示すること、自社のホームページやパンフレット、チラシなどで電源構成を開示することなどを望ましい行為としている。電源構成の開示の方法(表示の例)も示した。一方、不当に高額の違約金などを設定するなど、解除を著しく制約する内容の契約条項を設けることは問題行為としている。

適正取引ガイドラインの改正について

小売全面自由化にあわせ、経済産業省と公正取引委員会は共同で定める「適正な電力の取引についての指針」を2月中を目途に改正する予定。

本改正では、小売分野では、小売事業者が需要家への請求書等に託送供給料金相当の支払金額を明記することを、望ましい行為と位置付けるほか、自社のサービスに需要家を不当に誘導することを、問題のある行為と位置付ける。

卸売分野では、常時バックアップの供給量に関する記載を追加し、インサイダー取引、インサイダー情報の公表を行わないことおよび相場操縦を問題のある行為と位置付ける。

託送分野では、需要家への差別的対応の具体例を追加する。

小売全面自由化に向けた電力会社のスイッチング対応

小売全面自由化に向け、各電力会社は、スイッチング(契約変更)対応システムや託送業務システムの開発・整備を引き続き進めるとともに、スマートメーターの設置を進めている。各電力会社におけるシステムの開発・整備は、概ねスケジュールに沿って着実に進んでいる。

各電力会社において、小売電気事業者からの連絡等に基づき、スマートメーターの設置を進めており、現時点で、スマートメーターの取替工事に遅延が生じている電力会社はない。

需要家が4月1日付けでのスイッチングを希望する場合、小売電気事業者から電力会社(送配電部門)への託送契約に必要な手続きが3月17日までに完了すれば4月1日付けでのスイッチングが可能。

今後の申込状況を踏まえ、仮により早いタイミングで小売電気事業者から電力会社への契約の申込が必要となる場合には、広域機関のスイッチング支援システムを通じて電力会社から小売電気事業者に周知されるとともに、各電力会社のHP等で公表が行われる。

スイッチング申込とスマートメーター設置状況の公表

2月5日、電力広域的運営推進機関(広域機関)が、1月末時点でスイッチング(契約変更)申込件数が約5.4万件にのぼっていることを公表した。今後も毎週金曜日に前週までの件数を公表予定。資源エネルギー庁HPでも、スマートメーターの取替率等と併せて、定期的に件数を公表していく。

スイッチング申込件数を電力会社別にみると、東京電力が3万3,200件、関西電力が2万900件、北海道電力が400件、九州電力が100件で、東京電力と関西電力の管内で99%を占めている。

【参考】
経済産業省 - 総合資源エネルギー調査会 電力・ガス事業分科会 電力基本政策小委員会(第4回)

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