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500kW以上の風力発電設備に「定期検査制度」 経産省、来年4月施行へ制度案

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経済産業省は22日に開催した電力安全小委員会(第12回)で、風力発電設備太陽光発電設備の安全対策強化に向けた規制見直し案を示した。

風力発電設備では、風車の落下などの事故が相次いで報告されている。こうした事故を防ぐために、風力発電設備では新たに定期検査制度の導入が予定されている。今回、単機500kW以上の設備を対象に、3年ごとに定期検査を義務付ける制度案が提示された。経済産業省において、2016年度に詳細設計、関連規程類の改正等を行い、2017年4月の新制度の施行を予定している。

一方、太陽電池発電設備では、昨今の自然災害に伴い、工事計画を要しない500kW~2000kWクラスの設備で大量のパネル脱落・飛散を伴う損壊事案が発生している。これを受けて、安全性確保に向けた対策について検討してきた。今回提示された対策(案)では、事業者に対して、使用前自己確認制度による技術基準適合性確認を義務づけることなどが盛り込まれている。

風力発電設備の定期検査制度について

風力発電設備については、20kW以上を事業用電気工作物と位置づけ、このうち500kW以上の発電所または発電設備を設置するものについて工事計画の届出を義務づけている。

日本では、設置されている風力発電設備のうち単機出力500kW以上が約9割を占めており、事故報告においても単機出力500kW以上については報告を求めている。したがって、単機500kW以上の風力発電設備について定期検査を求めていくことが適切だとした。

なお、法定定期検査の対象とならない500kW未満の風力発電設備であっても、技術基準の適合性の確認が要求されている。また、20kW以上の設備にあっては主任技術者の選任と保安規程に基づく保守管理も義務づけられている。

日本風力発電協会が策定した「風力発電設備の定期点検指針(試行版)」等を踏まえて、法定定期検査および定期安全管理審査は、「3年ごと」の実施を基本とする案を示した。検査項目・頻度は、検査の技術や精度の向上、事故の原因分析結果などを踏まえながら見直していく考えだ。

また、「事業者の保安力」に応じ、法定定期検査時期を延伸または短縮するといった実効的なインセンティブ措置を講ずることを検討していく。安全管理審査については、民間審査機関による審査を基本とすることが適切だとした。

電気事業法における定期検査について

電気事業法では、その運転・供用に伴う設備の劣化の畏れがある電気工作物について、事業者による定期検査の実施等を義務づけている。現行法では火力発電設備が対象となっている。

電事法第3弾改正(2015年6月24日公布)により、今後、風力発電設備を対象に追加する方針が示され、制度導入に向けた取組みが進められてきた。(一社)日本風力発電協会では、昨年7月に「風力発電設備の定期点検指針(試行版)」を策定し、一部風車で試行的な検査を実施している。

太陽電池発電設備の安全確保に向けた対策(案)について

今般の審議を踏まえて、使用前自己確認制度の導入や報告規則の強化といった制度的措置をすみやかに行うことを明記している。一方、技術基準の整備については専門的な検証が必要であることから、来年度、実証実験などを行い、その結果を新エネルギー発電設備事故対応・構造強度WGでも審議し、必要な対策を措置・推進していく考えだ。ただし、不適切な設備の設置を防止していく上で、標準仕様の明確化は喫緊の課題だとし、(一社)太陽光発電協会(JPEA)での検討も踏まえつつ、早急に検討を進めるとしている。

【参考】
経済産業省 - 産業構造審議会 保安分科会 電力安全小委員会(第12回)‐配布資料

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