メガワット級太陽光発電の出力低下を抑制、PID抑止技術を開発 産総研

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太陽電池モジュールの断面構造図(左)と透明導電膜で被覆してPIDを十分に抑止可能とした結晶シリコン太陽電池セルの拡大図(右)
太陽電池モジュールの断面構造図(左)と透明導電膜で被覆してPIDを十分に抑止可能とした結晶シリコン太陽電池セルの拡大図(右)

産業技術総合研究所(産総研)は12月17日、表面に反射防止膜がある従来型の結晶シリコン太陽電池セル表面を、透明導電膜で被覆するだけで、太陽電池の誘起劣化(PID)を十分に抑止できる技術を開発した。この技術により、高電圧システムでの発電量低下のリスクを回避でき、メガワット級太陽光発電所での太陽電池の出力低下抑制につながる。

PIDは高電圧印加により太陽電池モジュールの性能が短期間で大幅に低下する現象で、メガワット級の太陽光発電所で発生している。これまでにも防止策として、太陽電池モジュールの封止材の抵抗率を高める、太陽電池セルの反射防止膜の組成を変えるなどの対策が報告されているが、PIDの進行を遅らせることはできても、完全には抑止できなかった。また、製造コスト増や初期変換効率低下などの課題もあった。

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