経済産業省は3月31日、温室効果ガス(GHG)排出産業部門が脱炭素化・低炭素化を進めていく移行の取組(トランジション)に対する「トランジション・ファイナンス」について、基本的な考え方や、国際的な原則を検討するにあたっての提案をまとめた研究会の報告書を公表した。これを踏まえ、パリ協定の目標の実現に向けて、トランジション・ファイナンスの流れを促進していくとしている。
報告書名は「クライメート・トランジション・ファイナンスの考え方」。基本的な考え方として、パリ協定の目標の実現に向けて、世界全体でGHGの排出量を着実に削減していく観点から、再生可能エネルギーなどのすでに脱炭素化・低炭素化の水準にある活動へのファイナンスを促進していくこととあわせて、GHG排出産業部門が脱炭素化・低炭素化を進めていく移行の取り組み(トランジション)へのファイナンスについても、同様に、気候変動対策に資するクライメート・ファイナンスの一つとして位置づけ、促進していくことが重要だとした。