今日のサプライチェーン・マネジメントは、QCD(品質、コスト、納期)の効率化に加えて、サプライチェーン全体の環境や労働、人権に配慮した「責任あるサプライチェーン」を構築することが求められている。これまで(第1回、第2回、第3回、第4回)では、責任あるサプライチェーンの概要と、実践のためのデュー・ディリジェンスのプロセスについて見てきた。では、責任あるサプライチェーンの取り組みによって企業はどのように評価されるのか?近年拡大しているESG投資との関係から考えてみたい。
ESG投資とは、機関投資家が企業を評価する際に、「財務情報」だけでなく、環境(E)・社会(S)・ガバナンス(G)に関する「非財務情報」を評価し判断を行う投資のことだ。