環境用語集 エコ住宅のハウスメーカー別比較

各メーカーのエコ住宅戦略と商品ラインナップ 一挙掲載!
ハウスメーカーが続々と新商品を発表!


ハウスメーカーにとって、「エコ住宅」戦略は欠かせません。高機能な設備を採用しているため、どうしても高コストになってしまいますが、省エネ効果や補助金制度をアピールし、顧客の囲い込みを狙います。また、知恵を絞った低価格なエコ住宅も続々と登場。

エコ住宅が当たり前になりつつある今、実際に家を買う場合は、どのようにして選べばいいのでしょうか。各ハウスメーカーのエコ住宅戦略とラインナップをまとめました。

(※2010年7月14日時点の情報です。)

積水ハウス

積水ハウスは、2050年までに、新築一戸建て住宅から排出されるCO2をゼロにする、という目標を掲げています。それに伴い、2009年3月から「グリーンファースト」シリーズの商品を展開。太陽光発電や家庭用燃料電池「エネファーム」をはじめとする高効率給湯器、LED照明などを搭載し、CO2排出量を大幅に削減したエコ住宅を提案しています。同シリーズは、2009年12月時点で、2009年度の販売目標を達成。太陽光発電システム搭載の住宅は6,000棟、エネファーム搭載の住宅は1,100棟(住宅業界で最多)と、好調です。そのほか、生物多様性保全のために「5本の樹」計画を推進するなど、環境への取り組みに力を入れています。

ビー エコルド カジュアル グリーンファースト、エム・ナチュラ グリーンファースト

グリーンファーストの商品ラインナップのひとつで、瓦一体型の太陽光発電システムを搭載したエコ住宅。瓦一体型のため、シンプルな外観で、コスト削減にもつながります。「ビー エコルド カジュアル」は軽量鉄骨造、「エム・ナチュラ」は木造軸組で、共に2階建て。

大和ハウス工業

大和ハウス工業は、同社独自の断熱工法「外張り断熱通気外壁」を採用したエコ住宅「xevo(ジーヴォ)」シリーズを展開しています。更に、xevoシリーズを注文した顧客を対象に、独自のエコポイントを還元するサービスや、太陽光発電システムの設置への補助金制度を実施。どうしてもコスト高になってしまうエコ住宅を売り込むために、様々な特典を用意しています。また、2010年度、太陽光発電システム搭載率を、新築全体の50%にあたる4,900棟までのばしたい考えです。

xevoFU~風~、xevoKU~空~

外張り断熱通気外壁のほか、太陽光発電システムや高効率給湯器を標準採用(※「xevoKU~空~」の場合はプラスアップアイテム扱い)。一般的な新省エネ基準の住宅に比べて、光熱費を最大約77%、CO2排出量を最大約80%削減できます。 軽量鉄骨造・2階建ての「xevoFU~風~」と、木造2階建ての「xevoKU~空~」がラインナップされています。「xevoFU~風~」は、風や日光をうまく取り入れられるような構造が特長。太陽光発電システムを、最大で6.6kW(葺き下ろし屋根の場合)搭載することができます。「xevoKU~空~」は、「遮熱外張り屋根断熱工法」を採用し、屋根を通しての熱吸収や熱伝導を抑えました。

xevoYU

外張り断熱通気外壁、太陽光発電システム、高効率給湯器を標準採用した、二世帯同居型のエコ住宅。切妻屋根の屋根面積を拡大した「ハイブリッドエコロジールーフ」の採用により、太陽光発電システムを最大9.6kW搭載することができます。一般的な新省エネ基準住宅に比べて、光熱費を最大約169%、CO2排出量を最大約106%削減することが可能で、政府が2020年を目標に推進している「ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス(ZEH)」をいち早く実現。自然の風を活用するための「ハイサイドウインドウ」や、省エネ空調システム「エアスイート」なども搭載されています。

住友林業

木造住宅を展開する住友林業は、自然の恵みを活かす「涼温房」を提案。樹木や風、光の特性をコントロールし、快適な住まいを実現するというものです。さらに、次の段階として、この涼温房と太陽光発電、エネファーム、独自開発の太陽熱利用システムなどと組み合わせたエコ住宅も開発。キャンペーンとして、太陽光発電システム搭載の住宅を購入した場合に30万円の値引きになるサービスも実施しています。

Solabo

環境に配慮した自由設計の木造注文住宅。2010年7月に新たに発売されたタイプでは、「涼温房」に加え、太陽光発電システム、エネファーム、エコウィルなどを搭載することができます。従来(旧省エネ基準)の住宅に比べ、年間33%のCO2排出削減が可能です。太陽光発電システムでは、結晶シリコン型だけでなく、CIS系太陽電池を選択することもでき、幅が広がりました。

セキスイハイム

太陽光発電システム搭載住宅の元祖ともいえるのが、セキスイハイム。1998年から販売を始め、その搭載数は2010年5月に累計8.5万棟を突破し、業界1位を誇ります。国の補助金制度に上乗せする形で、独自の補助金制度「おひさまアースエイド」を実施しているのも、好調のポイントといえそうです。また、太陽光発電と併せて設置する家庭用燃料電池「エネファーム」も好評です。

ツーユーホームJX

外壁全面に、高耐久磁器タイルを採用した木質系ユニット住宅。外壁の耐久性を高めることで、メンテナンス費を60年間で約400万円削減することが可能です。また、同社の従来品よりも変換効率が約8%高い太陽光パネルを採用し、屋根も「スラントステップルーフ(段違い片流れ屋根)」にすることで、切妻屋根の1.2倍の面積を実現。太陽光発電システムの搭載による省エネ効果をより実感できるような工夫が見られます。

進・パルフェ

フラットルーフで、太陽光発電システムを搭載するには有利なエコ住宅。40坪の住宅の場合で、約6.8kWの太陽光発電システムの搭載が可能です。また、通年型空気調節システム「快適エアリー」を開発し、床下にヒートポンプ式空調と熱交換式の換気システムを併設。季節に応じて、温度や湿度、空気環境を調節することができ、省エネです。

旭化成ホームズ

「ロングライフ住宅」の実現を目指す旭化成ホームズは、都市部を中心に「へーベルハウス」を展開。その中で、エコ住宅ラインナップとして、最先端の環境設備を備えた「発電へーベルハウス」を販売しています。太陽光発電やエネファームなどの環境設備だけでなく、高耐久・高性能な光触媒塗装「デュラ光」や、コンクリートと高性能断熱材を一体化させた二重構造「ダブルシェルター構造」など、様々な環境技術を活用。次世代省エネ基準をクリアしたエコ住宅の販売は、2009年度に全体の60%を超え、好調です。

発電へーベルハウス

最新の環境設備を搭載したエコ住宅。太陽光発電システム(3.2kW)、家庭用燃料電池エネファーム、地中熱(ジオサーマル)利用のヒートポンプ給湯・冷暖房システムののうち、顧客に最適な機器2種類を組み合わせたパッケージ商品として販売しています。 太陽光発電システムとエネファームを組み合わせた「ダブル発電パック」では、一般的な家庭の年間電力消費量のほぼ全て、給湯の7~9割をまかなうことができます。年間の光熱費を約55%、CO2排出量を約60%削減できる計算です。太陽光発電システムと地中熱ヒートポンプ給湯・冷暖房システムを組み合わせた「ジオサーマルパック」では、年間の光熱費を約65%、CO2排出量を約50%削減できます。地中熱利用システムは、都市部のヒートアイランド現象の抑制にも効果的とされています。

へーベルハウス フレックス G3

都市部向けの、3階建てエコ住宅。従来難しいとされてきた、耐化成と断熱性の両立を実現し、次世代省エネ基準をクリアしました。また、都市部の狭い敷地環境でも快適に暮らせるように、光・風・緑を効果的に使った構造になっています。3階の陸屋根には太陽光発電システムを設置することができ、エコキュートやエネファームの設置も可能です。

ミサワホーム

太陽光発電システムや、「ECO・微気候デザイン」などを採用した住宅を展開。ECO・微気候デザインは、軒の活用や複層ガラス、高遮熱の瓦葺きなどで、光や熱をコントロールする仕組み。また、2009年には、SMART STYLE「ZERO」が業界初の「ゼロ・エネルギー住宅」の認定を受けるなど、エコ住宅の開発に注力しています。そのほか、プラス72万円で3kWの太陽光発電システムを搭載できる「みんなでECO」キャンペーンを実施。国の補助金制度を併用すれば、さらにコストを抑えて太陽光発電システムの設置が可能です。

SMART STYLE「ZERO」

「創エネ・省エネ・省資源」を実現する住宅として開発されたエコ住宅。建物の形状はシンプルな2階建てで、太陽光発電システムの発電効率を考慮して、「急勾配・大屋根デザイン」を採用。ECO・微気候デザインの具体策として、パッシブソーラーや、通風・採光などの自然エネルギーを活用する構造になっています。年間のエネルギー収支がゼロになる、「ゼロ・エネルギー住宅」の認定を受けています。

パナホーム

デザイン性や設置効率を重視した太陽光発電システムをはじめとして、オール電化やエネファームを提案。また、光触媒技術から開発された磁器タイル「キラテックタイル」を外壁に使用することで、汚れが付きにくい、省メンテナンスのエコ住宅も実現できます。パナソニックのグループ力を武器にエコ住宅開発に力を入れており、産学連携で「CO2±0(ゼロ)住宅」の開発にも乗り出しています。

エルソラーナ

太陽光発電システム(3kW)とオール電化仕様を標準装備したエコ住宅。断熱性能にも優れており、年間で光熱費を約31.5万円、CO2排出量を約3.5トン削減することができます(新省エネ基準の一般的な住宅との比較)。室内には、「ソーラー発電モニタ」も設置し、発電量や消費電力量が確認できるようになっています。

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