環境用語集 バーチャルPPA

バーチャルPPAは、フィジカルPPAとともにオフサイトPPAに分類される。フィジカルPPAとの違いは電力の取り扱いにある。フィジカルPPAは電力と環境価値をセットで提供するが、バーチャルPPAは環境価値のみを提供する点が特徴だ。

電力購入者は、再エネ電力の価格および再エネ電力の売買に関する契約を結び、発電事業者は発電した電力を市場または電力会社に市場価格などで供給する。発電事業者と電力購入者は、合意した価格と市場価格などの差金を精算し、再エネ電力証書を電力の購入者に移転する。

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バーチャルPPAのスキーム(出所:環境省)

価格下落リスクに注意

バーチャルPPAは優れた仕組みである一方、売電収入に依存する場合、大きなリスク要因となるケースがある。

たとえば、市場価格が下落トレンドにあると、市場価格は契約価格を下回る。そのため、電力購入者から発電事業者に対する補填が一方通行化する可能性がある。特に、日中における市場価格の下落が進行する地域(日本では九州地域が該当)はリスクへの配慮が求められる。

【参考】

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