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日立マクセル、エネルギー密度1.6倍の高性能リチウムイオン電池を開発

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日立マクセル、エネルギー密度1.6倍の高性能リチウムイオン電池を開発

日立マクセルは、世界に先駆けて、電池断面のリアルタイム観察技術を電池開発に導入し、充放電最中のリチウムイオンの「見える化」技術を確立したと発表した。

この技術により、高エネルギー材料を用いながら十分な信頼性を確保することができるようになり、単位エネルギー密度あたりの重量40%減、単位体積当たりのエネルギー密度1.6倍、寿命10年以上相当の高信頼、長寿命かつ軽量化なリチウムイオン電池を開発した。今後HEMS(Home Energy Management System)用途等に適用を進めていく。

同社は、今回確立した、リアルタイム断面反応観察技術を用いて、改善点の洗い出し、正負極の構造改善、電極反応の可視化・検証まで、効率的で一貫した電池開発技術を確立し、リチウムイオンの流れの停滞を解消できる電池構造を開発した。

本技術は3つの先端技術からなる。まず、負極においては、リチウムイオンの動きをとらえる研究を設備メーカーと共同で進めた結果、今回、電池断面のリアルタイム観察技術を世界に先駆けて電池開発に導入した。電極内に流入するリチウムイオンと負極の反応を直接観察できたことにより、リチウムイオンの流れに停滞が生じた場合に、リチウム金属デンドライトの発生の危険度が増すことを突き止めた。

一方、正極においては、日立製作所と共同で、リチウム・ニッケル・マンガン・コバルト酸化物の反応を瞬時に停止させ、その状態を維持する独自のサンプル作製技術を開発した。

また、世界最高性能の放射光を生み出すことができる大型放射光施設「SPring-8」の産業用専用ビームライン(BL16B2)を活用し、X線吸収スペクトルのイメージング技術により、正極断面におけるリチウムイオンとリチウム・ニッケル・マンガン・コバルト酸化物の反応をほぼリアルタイムに近い形で可視化し、反応分布を確認した。

さらに、電池全体の反応分布を均一化し、リチウムイオンの流れが停滞しないようにするため、最先端の三次元モデルによるシミュレーションを駆使し、効率よく改善点を絞り込んだ。

HEMSなどに用いられるリチウムイオン電池には、高い信頼性と10年以上の寿命が要求される。そこで、特に信頼性を確保するために、経験的に、正極や負極などに低エネルギー密度の材料を用いるのが一般的となっている。同社では、今回新たに確立した“見える化”技術を用いることで、リチウムイオンの反応の偏りに関する定量化を可能とし、信頼性と寿命を向上する電極構造の開発を大きく促進させた。

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