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福島県が提言 再エネの接続保留問題、まずは太陽光の『空押さえ』の排除を

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福島県は、東北電力による系統接続保留は、同県の産業復興の根幹を揺るがす極めて重大な問題であるとして、10月に有識者による「系統連携専門部会」を設置し、国や東北電力に対する緊急提言を取りまとめた。

再生可能エネルギーの接続保留問題について、各団体の提言が相次ぐなか、同県における再生可能エネルギーは、復興に向けた重要施策として推進が持続されるべきであり、かつ現時点では設備容量の限界を早急に危惧する状況ではないと強調し、まずは太陽光発電事業の「空押さえ」の排除と電力会社による情報開示が先決であると述べている。

同県の提言は、具体的には下記のとおり。

課題解決に向けた基本的考え方

  • 同県の再生可能エネルギー推進は、福島復興再生特別措置法や国エネルギー基本計画に基づく国の重要施策として推進されるものであり、政府はこれをふまえ、電力会社の回答保留の早期解除と再生可能エネルギー受入容量拡大のための抜本的な対策を早急に講ずるべきである。
  • 東北電力管内では、電力系統への接続申込した再エネ発電事業でも用地確保や各種許認可、資金・資材調達等を経て発電開始に至るには相当の期間を要するため、その対策は短期と中長期に分けて考えるべきである。

短期的対策

  • 電力系統へ接続申込した太陽光発電事業で、事業実現の見込みが立たない「空押さえ」を速やかに排除し(事業化が遅延している設備認定の取り消しなど)、堅実に事業を進める事業の受け入れを円滑化し、後発事業を途絶えさせないよう留意すべきである。
  • 電力会社は、接続回答保留が再エネ接続義務の例外的措置であること、また送電網が公共インフラの性格を有していることから再エネ接続承諾の設備容量や送電網の空き容量等の情報を公開する必要がある。また、大規模な再エネ発電事業個別の事業概要も公開すべきである。
  • 小水力・地熱・バイオマス発電など発電量の予測が容易な再エネ発電については、制限を設けず、接続保留を即時解除し、優先的に接続を認めるべきである。

中長期的対策

  • 再エネ発電量が電力会社の需給調整力を脅かすようになるまで相当の期間が見込まれるため、国は接続拡大のための環境整備を図りながら、再エネ発電の接続可能容量の拡大について、あらゆる措置を厳正に検討すべきである。
  • 再生可能エネルギーの大量導入を実現するには、電力会社間の地域間連系線による広域的運用を強化するべきである。
  • 諸外国の例を参考に新たな需給調整システム(再生可能エネルギーを監視・制御する機関の設置、再エネ以外の電源も含めた需給調整システムの導入等)の構築を検討すべきである。また、出力抑制の前に電力需給調整機能の高い可変速型の導入を含めた揚水発電の一層の活用、及び余剰電力の広域的取引の義務化等を検討し、再エネ優先給電を徹底すべきである。

福島の復興再生に向けた特別対策

  • 同県の再生可能エネルギー導入拡大に向け、東京電力の不使用送電網の利用促進、避難指示区域等の送電網整備等への財政的措置と買取制度上の特例措置、東北電力の系統接続問題を改善するモデル的取組や優先接続枠の検討、電力系統への負担を軽減する地産地消型再エネ設備の導入拡大などの措置を講ずるべきである。
  • 再生可能エネルギーの大量導入と電力安定供給を両立させるために双方向情報通信インフラや蓄電池等の整備と技術開発に必要な財政措置を至急講じ、福島に先進的な次世代マイクログリッドのモデルを構築するべきである。

東北電力は、太陽光発電等の急速な導入拡大に伴う系統設備の容量や需給調整力の限界等から、再生可能エネルギー発電設備の接続をこれ以上受け入れることが困難であるとし、平成26年10月1日以降の接続申込みへの回答保留を発表している。

【参考】
福島県 - 福島県再生可能エネルギー導入推進連絡会系統連系専門部会提言について

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