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太陽光発電・風力発電の出力制御システム、検討中の例が示される

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太陽光発電・風力発電の出力制御システム、検討中の例が示される

今回提示された出力制御方法の例
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経済産業省は、3日、固定価格買取制度(FIT)の見直しについて検討する、第九回の新エネルギー小委員会を開催した。

本小委員会で、経産省は、今後検討すべき項目等について(案)を示し、その中から、今回は、(1)出力制御の運用、(2)太陽光及び風力の導入状況等、について議論した。

出力制御の運用について

1月22日付けでFITに関する省令を改正し、弾力的な出力制御を可能とする制度への移行を行った。新たな出力制御システムは、再生可能エネルギーの導入拡大を目指すものだが、事業者にとって透明性のあるルール、運用を確立し、出力制御等の見通しについて予測可能性を確保することが求められる。

出力制御に関するルールついては、省令第6条第1項各号において定められている。しかし、同順位となる電源間や、「30日ルール」「360時間ルール」「720時間ルール」「指定電気事業者ルール」のそれぞれの下で接続する発電設備間の出力制御について、一定の運用ルールを定めることが必要となる。

出力制御の運用に関する基本的な考え方や論点として、「出力制御は系統安定化のために必要な最小限のものとすべき」、昼間に発電する太陽光発電設備と昼夜を通じて発電する風力発電設備のバランスなど「出力制御の対象となる発電事業者間の『公平性』の確保」、「出力制御システムの『運用実効性』の確保」等が示された。

今後、こうした基本的な考え方や論点について、今回の小委員会の御議論を踏まえ、系統ワーキンググループ等でより専門的・具体的に出力制御システムの構築について検討を行っていく。

太陽光の導入状況等について

太陽光発電の設備認定量については、調達価格の切り替わる年度末に大幅な増加があり、現在7,000万kW弱に達する。他方、直近のデータでは認定の取消しや廃止等によって認定の総量は僅かに減少傾向が見られる。運転開始量については、FIT制度開始前の約500万kWから、FIT制度開始を受けて着実に増加しており、平成26年10月に約1,800万kWに到達した。

太陽光発電には地域内のマクロの需給の観点から接続可能限界が生じ得る。また、一部の地域においては、接続地点近辺の系統の空容量不足(ローカル系統制約)により大規模な太陽光発電について連系制約が発生しており、マクロの需給制約の上限以外にも、ローカル系統制約によって導入が進まない状況も想定される。

これらの状況等を踏まえて、マクロバランスに基づく接続制約の検証や、ローカル系統制約克服の費用負担等について検討した。ネットワーク側の送配電設備の費用負担ルールとして、系統増強に係る費用負担に関する発電事業者の受益割合の考え方等が示された。

風力の導入状況等について

風力発電については、1997年度に開始された設備導入支援や2003年度のRPS法の施行以降、導入量が増加してきた。2012年のFIT導入後は、大規模案件は買取制度と同時期に導入された環境アセスメントの影響への対応が必要であることから、風力発電の年間増加量は導入量3GWを前にして低水準で推移している。

風力発電の更なる導入拡大のために、北海道・東北地域など今後の導入拡大の見込みが大きい地域での風力発電の連系可能量拡大策が必要となる。連系可能量拡大策として、1.地域間連系線等の利用ルール見直し、2.地域間連系線等のインフラ強化、3.大型蓄電池を活用した再生可能エネルギー連系可能量拡大、が示された。

今後検討すべき項目等について(案)について

以下を柱とする案が提示された。

1.各再生可能エネルギーの導入拡大に向けた見通しと課題

太陽光、風力、地熱、水力、バイオマスの各電源、再生可能エネルギー熱毎に検討

2.再生可能エネルギー導入拡大に向けた政策・制度の見直し

  1. 電力システム改革に対応した制度の見直し
  2. 固定価格買取制度の運用実態を踏まえた制度の見直し
  3. 導入拡大に向けた政策・制度面の環境整備

3.再生可能エネルギー導入拡大に伴う電力系統の整備・運用の見直し

  1. 安定的かつ透明な系統運用の確保
  2. 広域的な系統システム・ルールの構築
  3. 地域間連系線・地域内系統の強化

【参考】
環境省 - 新エネルギー小委員会(第9回)配布資料

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