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創エネ・省エネが伸ばす住宅設備・建材市場 2018年には5300億円の見込み

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富士経済は、次世代の住宅開発に向けた動きが本格化している住宅設備・建材の国内市場について調査した結果を発表した。

本レポートでは、注目市場のひとつとして、住宅用太陽光発電システムや太陽熱利用システム、ガスコジェネレーションシステムHEMS(家庭向けエネルギー管理システム)、家庭用定置型蓄電システムを対象とした住宅設備の「創エネ/省エネ分野」をあげる。創エネ/省エネ分野市場の2014年の見通しは3,867億円、2018年は5,308億円になると予測する。

政府は2020年までに建物における消費エネルギーより自家創出エネルギーの方が多い、または差がゼロになるネット・ゼロ・エネルギーハウス(ZEH)を新築住宅で普及させるため、省エネ基準の段階的な適合義務化を進めている。太陽光発電システムなど創エネ機器の採用と共に、家庭用燃料電池、ヒートポンプ式給湯機など高効率型の給湯・冷暖房熱源機、高い省エネ性を実現したLED照明や空調機器、エネルギーの「見える化」を実現するHEMSなど、先進的な住宅設備が標準的に導入されるとみられる。

調査結果の概要は以下のとおり。

国内の住宅設備・建材市場

2014年の見通しは前年比4.6%減の4兆9,030億円。内訳は住宅設備が2兆8,483億円、建材が2兆547億円。2018年は5兆552億円になると予測する。内訳は住宅設備が3兆742億円、建材が1兆9,810億円。

2013年から2014年にかけての住宅設備・建材市場は、消費税増税の影響を大きく受けた。増税前の2013年は新設住宅着工戸数が増加、2014年は増税の影響で新設住宅着工戸数が大きく減少し、大半の品目で市場が減少に転じた。

2016年には電力の小売り自由化、2017年にはガスの小売り自由化が予定されており、HEMSや家庭用燃料電池など創エネ/省エネ分野に影響を与えるとみられる。自由化後も当面は規制の影響で料金による差別化は難しいとみられ、デマンドレスポンスや時間帯別電気料金の設定など付加サービスがポイントになるとみている。HEMSや蓄電池の採用は、サービスを充実させるための手段として有効であり、電力/ガスの自由化を契機に需要が大きく拡大する可能性がある。マンション一括受電サービスでは、すでにHEMSとの連携や家庭用燃料電池を組み合わせたサービスの提供が始まっており、自由化後には、さらに拡大するとみられる。

2018年以降は、新設住宅着工戸数の減少が続き、リフォーム市場が主力となる住宅設備分野と、新築依存の傾向が強い建材分野の相関関係がより鮮明になると考えられる。また、2020年の東京五輪開催に向けて首都圏を中心とした再開発が進み、主に公共施設向けの需要が拡大するとみられる。

今後は高齢化社会の進展に伴ってサービス付高齢者向け住宅や高齢者向け福祉介護施設が増加するとみられ、特に内装材(木質)分野における対応製品の充実が考えられる。海外では、中国やアジアなど生活水準の向上がみられる地域で高機能、高級製品の需要が高まっており、海外市場に進出するメーカーは展開エリアをさらに拡大していくとみられる。

注目市場

注目市場として、住宅設備の「創エネ/省エネ分野」「水廻り設備分野」、建材の「断熱分野」をあげる。

創エネ/省エネ分野

2014年は太陽熱利用システムやガスエンジンコジェネレーションシステム(CGS)、HEMSなどが縮小したが、家庭用燃料電池や家庭用定置型蓄電システムなどが急拡大して市場の縮小を軽減した。

住宅用太陽光発電システム市場は、2013年まで拡大を続けてきたが、余剰電力の買取り価格引き下げや補助金終了の影響を受けて縮小となった。太陽熱利用システムは、市場の縮小が続いているものの、国のZEH推進を受けて再び注目を集めており、回復が期待される。ガスCGSはガスエンジンCGSに代替し家庭用燃料電池が好調で、ハウスメーカー向けの注文住宅での採用を中心に拡大していくとみられる。

HEMSは2014年度からの補助金制度の縮小や、主な需要先である新設住宅の着工減により縮小となった。家庭用定置型蓄電システムは大手ハウスメーカーなどが、太陽光発電システムやHEMSと組み合わせたスマートハウスを推進していることや、補助金制度による後押しもあって、徐々に新築物件への採用が進んでいる。

断熱分野

2014年の見通しは2,214億円、2018年予測は2,296億円。

2014年は消費税増税の影響から新設住宅着工戸数が減少し、各品目で市場の縮小がみられた。住宅用繊維系断熱材市場では市場を活性化させるため、一部のメーカーではリフォーム需要の獲得に向けた動きが本格化している。住宅用発泡系断熱材も着工減の影響を受けたが、近年の住宅の高断熱・高気密化住宅の普及の進展から1戸当たりの断熱材の使用量が増加したことで、需要減少は軽微であった。

複層ガラスは新築戸建住宅向けで9割超採用されており、近年ではより断熱性の高いLow-Eガラスの標準採用が進んでいる。今後は2020年の省エネ基準適合義務化や省エネ住宅ポイント制度などの諸政策により住宅の高断熱化が進展し、需要が高まるとみている。

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