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世界最大級の超電導フライホイール蓄電池が完成 再エネ電力安定化の実証へ

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世界最大級の超電導フライホイール蓄電池が完成 再エネ電力安定化の実証へ

鉄道総合技術研究所などは、エネルギーの地産地消の実現に向け、再生可能エネルギーの導入を進めている山梨県において、世界最大級の次世代フライホイール蓄電システムと大規模太陽光発電を組み合わせた系統連系試験を開始する。

鉄道総合技術研究所、クボテック、古河電気工業、ミラプロおよび山梨県は3日、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の「安全・低コスト大規模蓄電システム技術開発」プロジェクトにおいて、世界最大級の次世代フライホイール蓄電システムの実証施設を山梨県の米倉山に完成させたと発表した。本蓄電システムの出力は300kW、蓄電容量100kWh。

今後、山梨県が運営する米倉山大規模太陽光発電所と電力系統に連系させて、変動の大きい再生可能エネルギーの安定導入に向けた実証試験を今年度末まで行う。

本実証試験では、日射量等の自然条件によって変動する太陽光の不安定な電力を、今回開発したフライホイール蓄電システムで安定した電力にして、電力系統に送ることにしており、それによって、再生可能エネルギーがより安定に導入されることが期待される。

系統連系試験の概念図

系統連系試験の概念図

フライホイール蓄電システムとは

フライホイール蓄電システムは、電力をフライホイール(弾み車)の回転エネルギーに変換して蓄えるもので、大電力を繰り返し出し入れすることが得意で長く使える蓄電システム。劣化のない「蓄電池」として用途は幅広く、例えば、太陽光風力等の不安定な発電システムと組み合わせて電力系統を安定化させるといった用途や、電気鉄道の回生失効対策などにも応用が可能。

今回完成した「次世代フライホイール蓄電システム」では、大径で重いフライホイール(重量4トン、直径2m)を、高速回転に耐えられるCFRP(炭素繊維強化プラスチック)で製作し、さらに、イットリウム系線材と超電導バルク体による超電導磁気軸受を用いることにより、フライホイールを磁気浮上させ、高速かつ低損失で回転させることを可能にした。

超電導磁気軸受を用いたフライホイール蓄電システムとしては世界最大級。また、本システムの超電導磁気軸受は、世界で初めて回転軸側と軸受側双方に超電導材を使用しており、コンパクトサイズで大荷重を支えることを可能とした。

鉄道総合技術研究所などは、次世代の大容量蓄電システムとして、世界最大級の超電導フライホイール蓄電システムの開発を進めてきた。本実証機を4月に完成させ、試運転を開始。その後、米倉山大規模太陽電池発電所に移設し、本実証試験を開始する準備を進めてきた。

なお、この大規模太陽光発電所は、この実証試験実施のため、東京電力と共同で建設した「米倉山太陽光発電所」(1万kW)に加え、新たに1,002.6kWの「米倉山実証試験用太陽光発電所」を山梨県が建設した。

【参考】
NEDO - 次世代フライホイール蓄電システム実証試験施設が完成

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