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FIT見直しの方針発表 未稼働案件、新制度で設備認定取り直し(価格引下げ)に

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FIT見直しの方針発表 未稼働案件、新制度で設備認定取り直し(価格引下げ)に

経済産業省は、固定価格買取制度(FIT)において、新たな設備認定制度の創設や未稼働案件に対する認定取消の強化、電力多消費事業に対する賦課金の減免水準の引き下げ等を盛り込んだ、制度の見直し方針を示した。

新たな認定制度では、再エネ発電事業者の安定的な事業実施を担保するため、電力会社との系統接続の契約など事業の実施可能性や事業内容の適切性を確認した上で、FITの買取対象となる発電設備の認定(FIT認定)を行う。

現行制度の下でのFIT認定案件のうち、新たに創設する認定制度の要件を満たさない未稼働案件については、新認定制度で改めて認定の取得を必要とする。現行制度での買取価格等は活かせないため、買取価格は引き下げとなる。

またコスト低減や事業者の競争を促すために、買取価格を入札により決定する方式などを検討する。

電力多消費事業を対象とする賦課金の減免制度については、一律8割とする賦課金の減免水準についても引下げを含めて、見直す。

風力発電地熱発電・水力発電のように開発に比較的長期間を要する(リードタイムの長い)電源については、事業の予見可能性をより一層高めるため、数年先(2~5年程度)の認定案件の買取価格まで予め決定することを可能とする仕組みとする。

同省のFITの見直し方針は、15日に開催した、再エネをめぐる制度的な見直しについて検討している小委員会において、制度改革に向けた議論のとりまとめた報告書(案)として示した。本小委員会の名称は、再生可能エネルギー導入促進関連制度改革小委員会。

制度見直しの目的については、エネルギーミックスにおける2030年の再エネの導入水準(22~24%)の達成のため、再エネの最大限の導入と国民負担の抑制の両立のためと明記している。

制度見直しの方針は5つを柱とし、概要は以下のとおり。

制度見直しの方針

◎法改正が必要な項目 ●運用等で対応可能な項目

1. 認定制度の見直しと未稼働案件※への対応

●報告徴収・聴聞手続を通じた認定取消の取組みを更に強化。

◎発電事業の実施可能性を確認した上でFIT認定する新しい認定制度を創設。

  • 系統への接続契約締結をFIT認定の要件とする(価格決定は認定時)。
  • 既認定案件は、運転開始済や接続契約締結等の要件を満たした案件は新しいFIT認定とみなし、その他の案件は改めて認定の取得を求める(系統入札等の場合は一定の猶予期間を検討)。

※認定済未稼働案件数:H24~25年度認定案件で約36万件。

2.長期安定的な発電を促す仕組み

◎事業者の適切な点検・保守や発電量の定期報告、事業後の廃棄・リサイクル等の遵守事項を定め、違反時の改善命令・認定取消を可能とする。

◎関係する土地利用規制等の遵守確認、認定情報の公表や地方自治体への提供スキームの構築に取り組む。

3.コスト効率的な導入

◎中長期的な買取価格の目標を設定。

◎トップランナー方式等のコスト効率的な買取価格決定方式から最適な方式を選択。

  • 事業用太陽光は入札方式(小規模に配慮し、大規模から対象化)
  • 住宅用太陽光や風力は予め価格低減スケジュールを設定する方式

◎賦課金減免制度は、持続可能な仕組みとすべく、賦課金活用により原資を確保しつつ、対象事業者の省エネの取組や国際競争力への影響等を確認(減免率についても検討)。

4.リードタイムの長い電源の導入拡大

◎リードタイムの長い電源は数年先の認定案件の買取価格まで予め決定。

●環境アセスメント期間(通常3~4年)の半減等、必要な規制改革に取り組む。

●FIT認定前であっても系統への接続申込ができるよう運用を変更。

●各電源毎の課題に応じた支援の在り方を検討。

  • 地熱・中小水力は、補助等も含め初期投資への支援を拡充することを検討。
  • バイオマスは、安定的な燃料調達に向けた支援を強化。

5.電力システム改革を活かした導入拡大

●「広域系統整備計画」に基づき、計画的な広域系統の整備を進める。

●ローカル系統の制約に対応するため、系統情報や工事費単価の公表を行う。また、引き続き、入札募集ルールを活用し、系統増強費用を共同負担。

◎FIT電源の買取義務者を小売事業者から送配電事業者に変更し、より円滑に広域融通を進める。買取後の電気は市場経由以外に小売への直接引渡しも可能とする。

●再生可能エネルギー事業者間で公平な出力制御ルールの整備に取り組む。

【参考】
経済産業省 - 総合資源エネルギー調査会 再生可能エネルギー導入促進関連制度改革小委員会(第6回)

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