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青森県新郷村の風力発電所(東京都出資)、クマタカ等の保護に環境大臣意見

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環境省は8日、東京都が官民連携再生可能エネルギーファンド事業において出資する、青森県において建設予定の風力発電所に係る境影響評価準備書に対する環境大臣意見を経済産業大臣に提出した。

環境大臣意見では、クマタカ等重要な鳥類の衝突等に関する事後調査を適切に実施し、重大な影響が認められた場合は追加的な環境保全措置等を行うことを求めている。

今後、事業者は、環境大臣および関係自治体の長の意見を受けた経済産業大臣勧告を踏まえ、法に基づく環境影響評価書の作成等の手続が求められる。

本事業概要

本事業は、青森県三戸郡新郷村に、SGET新郷ウインドファーム合同会社が、総出力最大18,000kW(2,000kW級×最大9基)の「新郷村風力発電所」を新設するものである。東京都が昨年5月に発表した資料によると、総事業費は約120億円で、運転開始は2018年5月を予定している。

東京都は、太陽光発電や風力発電などの再生可能エネルギーを都内や東北地方などで普及拡大するため、官民連携再生可能エネルギーファンドを設立。本ファンド事業において、運営事業者のひとつであるスパークス・グループが運営するスパークス・官民連携再生可能エネルギー・一括払込型投資事業有限責任組合が、第1号となる案件として新郷村風力発電所に出資した。都の出資額は5億円。

環境大臣意見の概要

本事業は、既に系統連系への接続が確保されており、再生可能エネルギーの普及の観点からも望ましいものであるとしている。

一方、本事業の対象事業実施区域の周辺では、クマタカをはじめとする希少猛禽類等の生息および飛翔が確認されており、これら重要な鳥類への影響が懸念される。

このため、事業実施に当たっては、以下の取組みを行うことを求めている。

  1. バードストライクに関する事後調査を適切に実施し、希少猛禽類等の衝突等重大な影響が認められた場合は、稼働停止等を含めた追加的な環境保全措置を講ずること
  2. クマタカ生息状況調査の事後調査に加え、工事期間中における希少猛禽類の生息・繁殖状況の環境監視を適切に実施し、営巣活動が確認された場合は、追加的な環境保全措置を講ずること
  3. 追加的な環境保全措置の具体化に当たっては、客観的かつ科学的に検討すること。また、検討のスケジュールや方法、専門家等の助言等を公開し、透明性及び客観性を確保すること
  4. 調査結果について、環境影響を分析し、講ずる環境保全措置の内容、効果及び不確実性の程度について報告書として取りまとめ、公表すること

環境影響評価準備書に対する環境大臣意見について

環境影響評価法および電気事業法は、出力10,000kW以上の風力発電所の設置または変更の工事を対象事業としており、環境大臣は、事業者から提出された環境影響評価準備書(※)について、経済産業大臣からの照会に対して経済産業大臣に意見を言うことができるとされている。

本件は、青森県の「新郷村風力発電所」に係る環境影響評価準備書について、この手続に沿って意見を提出するものである。

※環境影響評価準備書
環境影響評価の結果について環境の保全の見地からの意見を聴くための準備として、調査、予測および評価、環境保全対策の検討を実施した結果等を示し、環境の保全に関する事業者自らの考え方を取りまとめた文書。

【参考】
環境省 - 新郷村風力発電所に係る環境影響評価準備書に対する環境大臣意見の提出について

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