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レアメタルを使わない、高性能な燃料電池の材料 芝浦工大が新開発

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レアメタルを使わない、高性能な燃料電池の材料 芝浦工大が新開発

芝浦工業大学は3日、レアメタルを使わず常温環境下で合成でき、白金触媒の性能に迫る炭素複合材料を新開発したと発表した。今後、次世代燃料電池の正電極触媒として使用することで、エネファームのような家庭用燃料電池や電気自動車車の低コスト化が進み、低炭素社会への一助となることが期待される。

今回、同大材料工学科の石崎貴裕准教授は、溶液中でプラズマを発生させる「ソリューションプラズマ処理」を用いて、2つのカーボン素材「窒素含有カーボン(NCNP)」と「カーボンナノファイバー(CNF)」を複合化させ、両者の利点を併せ持つ炭素複合材料「NCNP-CNFコンポジット材料」の創製に成功した(特許出願中)。

この炭素複合材料は、レアメタルフリーで、特別な大規模設備を必要とせず、常温環境下で安価に合成できる。また、触媒性能も白金担持カーボンに近く、正極触媒として、既存の白金担持カーボンより優れた長期安定性とメタノールに対する高耐久性を示す。

「NCNP-CNFコンポジット材料」は、電極材料の発展に寄与するレアメタルフリーな触媒で、白金触媒の代替につながる技術である。今後、企業等と連携し材料の応用や実用化に向けた研究を行っていく。

「レアメタルフリー」&「低コスト」で二つの課題に対応

リチウムイオン電池などに代わる次世代電池として期待されている金属空気電池の開発や既存の燃料電池の高機能化に向け、高価な白金等のレアメタルを使わない廉価な触媒の開発が求められている。

正極で酸素を還元する触媒は、白金等のレアメタルの代替としてカーボン素材が注目されているが、既存の窒素含有カーボンは白金担持カーボンに比べ触媒性能が劣るため、より高性能なカーボン材料の開発が求められていた。

また、従来、窒素含有カーボンを合成するためには、真空プロセスであるCVD等によりグラフェン等のカーボン材料を合成し、アンモニアガス(高温処理)等で後処理を行う必要があったため、高コストだった。

なお、本研究の成果は国立研究開発法人 科学技術振興機構(JST)のCRESTの支援を受けて得られたものである。

【参考】
芝浦工業大学 - 白金触媒の性能に迫る炭素複合材料の合成に成功

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