災害時に電力系統の調整力が不足した場合でも、再生可能エネルギーを供給力として稼働可能とするための蓄電池等補助金について、環境共創イニシアチブ(SII)は9月9日、牧野海運(岡山県岡山市)の「北浦太陽光発電所用蓄電システム設置事業」への交付を決定したと発表した。
同発電所の出力1320kWの太陽光発電設備にリチウムイオン蓄電池を設置し、非常時の電力系統への電力安定供給に寄与するもの。同補助金では6月27日に、アフターフィット(北海道白老町)のソーラー発電所(1万9970kW)への交付を決定しており、牧浦海運が2例目となった。
SIIでは9月30日(月)17時まで引き続き募集を受け付けている。
北海道胆振東部地震では、大規模停電により系統全体の周波数が低下し、多くの太陽光発電や風力発電は火力発電による調整余力が戻るまで再稼働できず、調整力の確保状況と並行して段階的に系統へ接続が行われた。一方で、蓄電池を併設した太陽光・風力発電については、蓄電池の調整力が利用でき、比較的早期に接続が行われ電力供給に貢献した。
全文は無料会員にログインしてお読みいただけます。
残り 67 %