脱炭素化と再生可能エネルギー主力電源化の実現に向けた動きが加速する中、太陽光発電事業を長期にわたり円滑に運営するためには、同事業の開始段階、発電設備の建設・引渡段階、同設備の稼働・運営段階及び同事業の売却・譲渡段階のそれぞれにおいて適切なリスクマネジメントが必要となる。連載最終回となる今回は、発電設備・発電事業の売却・譲渡段階における太陽光発電事業の法務対応・保険によるリスクマネジメントについての検討ポイントを紹介したい。
1.太陽光発電設備・発電事業の売却・譲渡段階における法務対応によるリスクマネジメント
近時においては、電気事業者による再生可能エネルギー電気の調達に関する特別措置法の改正や再生可能エネルギーの固定価格買取制度(FIT制度)における買取価格の減額等の様々な理由から、発電事業者が建設し、所有している太陽光発電設備あるいは同設備を用いた発電事業の売却や、発電事業者の株式あるいは社員持分の譲渡といった、いわゆる再生可能エネルギー事業に係るM&A取引(再エネM&A取引)が増加している。
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