「WE ARE GREEN」を旗印に、2030年までの長期ビジョンで環境経営を全社方針として掲げる東急不動産。現在は「環境先進で未来を拓く」をキーワードに、テレビCMを制作、環境を前面に発信する。同社の環境ブランディング戦略とは?
積み重ねてきた環境への取り組み
都市機能と豊かな自然を併せ持つ、英国発祥の田園都市構想を実現した田園調布のまちづくり。100年前に渋沢栄一が中心となり手がけたこのまちづくりが、東急不動産の原点。以降、常に自然との調和を目指した開発を進めてきた。
1984年から開発を開始したパラオの「パシフィックリゾート」では、初代社長・五島 昇氏のヤシの木より高い建物は建てるなよの言葉を守り、長年にわたり海洋環境の改善や海洋生物の保護など、環境保全・地域貢献に努めてきた。2014年に開業30周年を迎えた本格リゾートホテルは、2019年5月にパラオ初となる独立型のプールヴィラ7室などを含む新エリアを開発。現在、パラオ国内最多の客室を有している。
「田園調布のまちづくりを手がけた100年前から、環境先進は当社のDNAとして脈々と受け継がれてきたのだと思います」と、東急不動産ホールディングス・ブランドマネジメントグループの眞明 大介氏。
東急不動産を挙げて環境保全活動を推進するため、1998年に環境理念を策定、2011年に環境ビジョンに改訂している。