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2013年の冬、想定以上に節電できた 太陽光発電、風力発電も貢献

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経済産業省の電力需給検証小委員会は、今年3月から行ってきた、2013年度冬季の電力需給実績及び2014年度夏季の電力需給見通しの検証結果等を報告書にとりまとめ、公表した。

2013年度冬季の電力需給については、事前想定(昨年10月に同委員会が示した想定)と実績を比較・検証している。その検証結果として、節電が予想以上に行われたこと、また、設備導入の拡大等による太陽光発電の供給力の増加及び、風況がよく風力発電が好調で「太陽光地熱風力」の発電量が予想より伸びたこと、火力が予想より発電できなかったことなどをあげている。

報告書の概要は以下の通り。

供給:事前の想定より113万kW足りず

40年以上経った「老朽火力」の割合はどんどん増えている

40年以上経った「老朽火力」の割合はどんどん増えている
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2013年度冬季の最大需要日の供給力(実績)の合計(9電力会社の合計。以下同)は、16,410万kWであり、事前の想定である16,523万kWを113万kW下回った。電源ごとに実績と事前の想定との差を見ると、「原子力」0、「火力」-278万kW、「水力」+97万kW、「揚水」-42万kW、「地熱+太陽光+風力」+103万kW、「融通調整」+7万kW、「新電力への供給等」+2万kWとなっている。

再生可能エネルギーの「地熱+太陽光+風力」の内訳をみると、「太陽光」は事前の想定から+22万kW。太陽光の供給力の主な増加要因として、1.設備導入量の増加、2.出力比率の増加、をあげている。地熱発電所は事前の想定から2万kW下回ったが、概ね事前の想定どおりであった。風力発電所は事前の想定から+82万kW。最大需要日において風況が良好であったため、事前の想定を上回った。「水力」は一部の地域では降雨量が少なかったが、全国では見通しより実績が上回った。

一方、大幅減となった「火力」は、主な要因として、発電所の計画外停止、及び需給のひっ迫が生じなかったことによる調整火力の停止をあげている。

需要:事前の想定より175万kWも節電

2013年度冬季、最大需要日の需要(実績)の合計は、15,246万kWであり、事前の想定である15,421万kWを175万kW下回った。実績と事前の想定との差を、需要変動に影響を与える要素別にみると、「気温影響等」+36万kW、「経済影響等」-64万kW、「節電影響」-147万kWとなっている。

事前の想定より大幅減となった「節電影響」は数値目標付き節電要請を行った北海道を含め、ほとんどの地域で想定を上回る節電が行われたことを主な要因としてあげる。数値目標なしの節電要請を行った地域でも、一定の節電効果がみられた。「気温影響等」については、2013年度冬季は一部地域で厳寒の影響もあり、気温が想定を下回り、暖房需要等が増加した。

検証から得られる示唆として、引き続き、今後の需給見通しにおいても、平年並ではなく、猛暑や厳寒などのリスクサイドで評価する必要があると指摘する。想定よりマイナスとなった「経済影響等」では、2013年度のGDP及びIIPの伸び率の下方修正(GDP:4.2%→3.3%、IIP:-0.2→-0.4%)等の影響を主な要因としてあげている。

各電力会社管内における電力需給の状況

2013年度冬季に政府が節電要請を行った9電力会社(北海道、東北、東京、中部、関西、北陸、中国、四国及び九州電力)管内の最大需要における電力需給をみると、いずれの電力会社管内においても、最大需要日において、電力の安定供給に最低限必要な予備率3%以上を確保した。しかし、厳寒による大雪等により東北電力では0.1%、東京電力では0.5%、中部電力では0.4%、最大需要は事前の想定を上回った。

2013年度冬季の各電力会社管内における需給状況(最大需要日)
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今夏は政府に需給対策の検討を要請

今夏については、電力需給見通しが昨年より大幅に厳しい需給状況であることを踏まえ、同員会として、電力需給の安定化のために取り組むべき需給対策の検討を政府に要請する。

東西間の周波数変換装置(FC)を通じた電力会社間の電力融通を見込むと、いずれの電力管内も予備率3%以上を確保できる見通しだが、FCによる電力融通を予め織り込むことの問題点について言及し、特段の電力需給対策が必要であるとしている。

また、電力需給の量的なバランスのみならず、コスト増や温暖化等も深刻な問題とされ、コスト抑制策やエネルギー源の多様化などの総合的な対策を長期的、計画的に講じていく必要があるとしている。

【参考】
経済産業省 - 電力需給検証小委員会の報告書をとりまとめました

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