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最終更新日:2026年09月13日

FRT

環境ビジネス編集部
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FRTとは、Fault Ride Throughの略称で、送電網での短絡事故や落雷などによる電圧低下といった系統擾乱が発生した際、連系している発電・蓄電設備が即座に系統から解列せず、一定時間運転を継続する性能のことである。

事故時運転継続性能とも呼ばれる。太陽光発電などの分散型電源が広域かつ大量に導入された状況下で、擾乱に伴う電源の一斉脱落やそれに伴う大規模停電(ブラックアウト)を防止するための基盤的な技術要件となっている。

制度上の標準化と対象設備の広がり

かつては導入検討の段階にあった運転継続要件であるが、現在は資源エネルギー庁の「電力品質確保に係る系統連系技術要件ガイドライン」や日本電気協会の「系統連系規程(JEAC 9701)」に明確に組み込まれ、電力系統への連系における必須要件として定着している。

高圧・特別高圧の三相太陽光発電設備に対して2014年4月から順次義務化が開始され、2017年4月からは低圧単相設備にも適用範囲が広がった。さらに、法改正を経て発電事業として位置付けられた系統用蓄電池や燃料電池など、インバータ(PCS)を介して系統連系する電源設備全般が広く対象となっている。

系統慣性低下を見据えた要件強化の動向

再エネ電源比率の高まりに伴い、火力発電などの同期発電機が持つ系統慣性(周波数を維持する力)が低下する課題が顕在化している。これに対応するため、電力広域的運営推進機関(OCCTO)のグリッドコード検討会などにおいて、FRT要件のさらなる高度化(フェーズ2'など)の議論が進められている。

特に特別高圧設備や系統用蓄電池を対象に、急激な周波数変化率(df/dt)への耐量向上や、系統事故時の過渡的な電圧位相跳躍による不要解列の防止要件などが盛り込まれ、2027年度から2028年度を目途とした適用開始が検討されている。また、単に解列を防ぐだけでなく、擾乱時に瞬時に無効電力を供給して電圧を維持する動的サポート機能や、自ら電圧波形を形成するグリッドフォーミング(GFM)技術の実装も視野に入っている。

機器調達や設計・建設(EPC)における実務ポイント

発電事業者や系統用蓄電事業者の実務においては、連系申込や運転開始のタイミングによって適用されるグリッドコードの版数が異なる点に注意を要する。計画初期に選定したパワーコンディショナ(PCS)が、接続契約締結時点の最新要件を満たしていない場合、機器の選定やり直しや設計変更による工期遅延を招くリスクがある。

送配電事業者との接続協議や竣工手続きでは、第三者機関による認証証明やPCSメーカー発行のFRT試験成績書の提出が求められる。EPC事業者や機器ベンダーと連携し、連系電圧区分と適用規程の整合性を早期に確認することが不可欠である。

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環境ビジネスは、温暖化防止のための世界で初めての国際協定である京都議定書が1997年に採択されたことを受けて、その翌年創刊しました。当時、『21世紀は、環境の世紀』といわれ、私たちは、新たな時代の到来はもちろんのこと、新たな産業の息吹を感じ、環境に関するビジネスに役立つメディアを出版することになりました。ウェブマガジン「環境ビジネスオンライン」では、環境業界の注目ニュース・最新トレンド・政策・企業情報解説記事など、実務に役立つ情報・サービスを提供しており、多くの実務層の方々にご参照いただいています。

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