EPC

EPCとは
設計(Engineering)、調達(Procurement)、建設・試運転(Construction)の3つのフェーズから成る大型設備やプラントなどの据え付け・建設に関して使用される用語。一般的にはエンジニアリング事業のワークフローの仕組みをいい、それぞれの頭文字をとって「EPC事業」「EPC契約」といった名称で使われている。発注すれば電源をONにするカギを回すだけ、という意味で「フルターンキー(契約)」と呼ばれることもある。
具体的には、新規産業の発掘や顧客への提案などを通し、構想段階からエネルギー・プラント事業など、さまざまな産業分野の建設プロジェクトに入り込み、顧客の多様なニーズに応え、設備の設計・機器の調・建設試運転に至るまでを一括し責任を持って遂行する。
メガソーラーの建設などではEPC契約が多く、三重県津市で運転を開始した出力約50.95MWの太陽光発電所建設プロジェクトでは、日揮がEPCを担当した。
(電力土木技術協会ウェブサイトより引用)
EPCの各要素
E:設計/Engineering
プロジェクトの基本的な計画から、詳細な設計図面の作成まで、すべての設計業務を指す。具体的には、プラントのプロセス設計、機器の仕様決定、配置計画、配管設計などが含まれる。
P:調達/Procurement
設計に基づいて、必要な機器や材料、サービスなどを世界中から選定し、購入・調達する業務を指す。品質、コスト、納期を管理し、最適なサプライヤーを選定する能力が求められる。
C:建設/Construction
設計と調達が完了した後、実際に現地で建設工事を行う業務を指す。具体的には、機器の据え付け、配管や電気設備の工事、建物の建設、そして最終的な試運転までが含まれる。
EPC契約の特徴
主な利点
責任の一元化
設計から建設までを一社が請け負うため、プロジェクト全体の責任の所在が明確になる。問題が発生した際も、発注者はEPC契約を結んだ一社とだけ協議すればよいため、迅速な対応が可能。
コストとスケジュールの明確化
契約時にプロジェクトの総額と完成時期が決定されることが多く、発注者は予算やスケジュールの見通しを立てやすくなる。
負担軽減
発注者は、複雑な業者間の調整や進捗管理から解放され、プロジェクト全体の監督に集中できる。専門的な知識や経験が豊富なプロに任せることで、品質の確保にもつながる。
主な留意点
契約金額
EPCコントラクターは、プロジェクト全体の様々なリスク(天候、資材価格の変動など)を負うため、その分の費用が契約金額に上乗せされることが一般的。
自由度
一括契約のため、契約後に発注者が仕様変更などをしようとすると、追加の費用や工期の延長が発生しやすく、柔軟な対応が難しい場合があることに注意する。
EPCが利用される主な分野
EPC契約は、以下のような大規模なインフラ・プラント建設プロジェクトで広く採用されている。これらのプロジェクトは、専門性が高く、多くの業者や技術者をまとめる必要があるため、EPCという一括請負の形態が有効とされている。
-
エネルギー分野:石油・ガスプラント、LNG(液化天然ガス)基地、発電所(火力、原子力、再生可能エネルギーなど)
-
化学分野:石油化学プラント、肥料プラント
-
インフラ分野:鉄道、道路、空港、水処理施設、ごみ焼却施設
注目情報(PR)
この記事にリアクションして1ポイント!
(※KAIGI ID登録でポイントを貯められます)













