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最終更新日:2025年10月01日

EPC

環境ビジネス編集部
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EPCとは

設計(Engineering)、調達(Procurement)、建設・試運転(Construction)の3つのフェーズから成る大型設備やプラントなどの据え付け・建設に関して使用される用語。一般的にはエンジニアリング事業のワークフローの仕組みをいい、それぞれの頭文字をとって「EPC事業」「EPC契約」といった名称で使われている。発注すれば電源をONにするカギを回すだけ、という意味で「フルターンキー(契約)」と呼ばれることもある。

具体的には、新規産業の発掘や顧客への提案などを通し、構想段階からエネルギー・プラント事業など、さまざまな産業分野の建設プロジェクトに入り込み、顧客の多様なニーズに応え、設備の設計・機器の調・建設試運転に至るまでを一括し責任を持って遂行する。

メガソーラーの建設などではEPC契約が多く、三重県津市で運転を開始した出力約50.95MWの太陽光発電所建設プロジェクトでは、日揮がEPCを担当した。

(電力土木技術協会ウェブサイトより引用)

EPCの各要素

E:設計/Engineering

プロジェクトの基本的な計画から、詳細な設計図面の作成まで、すべての設計業務を指す。具体的には、プラントのプロセス設計、機器の仕様決定、配置計画、配管設計などが含まれる。

P:調達/Procurement

設計に基づいて、必要な機器や材料、サービスなどを世界中から選定し、購入・調達する業務を指す。品質、コスト、納期を管理し、最適なサプライヤーを選定する能力が求められる。

C:建設/Construction

設計と調達が完了した後、実際に現地で建設工事を行う業務を指す。具体的には、機器の据え付け、配管や電気設備の工事、建物の建設、そして最終的な試運転までが含まれる。

EPC契約の特徴

主な利点

責任の一元化

設計から建設までを一社が請け負うため、プロジェクト全体の責任の所在が明確になる。問題が発生した際も、発注者はEPC契約を結んだ一社とだけ協議すればよいため、迅速な対応が可能。

コストとスケジュールの明確化

契約時にプロジェクトの総額と完成時期が決定されることが多く、発注者は予算やスケジュールの見通しを立てやすくなる。

負担軽減

発注者は、複雑な業者間の調整や進捗管理から解放され、プロジェクト全体の監督に集中できる。専門的な知識や経験が豊富なプロに任せることで、品質の確保にもつながる。

主な留意点

契約金額

EPCコントラクターは、プロジェクト全体の様々なリスク(天候、資材価格の変動など)を負うため、その分の費用が契約金額に上乗せされることが一般的。

自由度

一括契約のため、契約後に発注者が仕様変更などをしようとすると、追加の費用や工期の延長が発生しやすく、柔軟な対応が難しい場合があることに注意する。

EPCが利用される主な分野

EPC契約は、以下のような大規模なインフラ・プラント建設プロジェクトで広く採用されている。これらのプロジェクトは、専門性が高く、多くの業者や技術者をまとめる必要があるため、EPCという一括請負の形態が有効とされている。

  • エネルギー分野:石油・ガスプラント、LNG(液化天然ガス)基地、発電所(火力、原子力、再生可能エネルギーなど)

  • 化学分野:石油化学プラント、肥料プラント

  • インフラ分野:鉄道、道路、空港、水処理施設、ごみ焼却施設


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環境ビジネス編集部

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環境ビジネスは、温暖化防止のための世界で初めての国際協定である京都議定書が1997年に採択されたことを受けて、その翌年創刊しました。当時、『21世紀は、環境の世紀』といわれ、私たちは、新たな時代の到来はもちろんのこと、新たな産業の息吹を感じ、環境に関するビジネスに役立つメディアを出版することになりました。ウェブマガジン「環境ビジネスオンライン」では、環境業界の注目ニュース・最新トレンド・政策・企業情報解説記事など、実務に役立つ情報・サービスを提供しており、多くの実務層の方々にご参照いただいています。

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