異常気象などの気候変動リスクが顕在化するなか、世界は「2050年カーボンニュートラル」に大きく舵を切った。その背景と、企業に求められる対応とは? 「2050年カーボンニュートラルに向かう世界とグリーンリカバリー」をテーマに、東京大学教授 高村 ゆかり氏が解説した。(全3回。第2回はこちら。以下、高村氏談/2月5日開催「環境ビジネスフォーラム」より)
コロナを機に、「よりグリーン」な方向にシフト
新型コロナウイルス感染症拡大により経済活動が停滞し、エネルギー起源のCO2や大気汚染物質は減少した。主要国の経済成長はマイナスになり、事業者も大きな影響を受けている。
一方、直近のブルームバーグNEFのデータをみると、2020年は全体としてのエネルギー分野の投資は縮減しているものの、クリーンエネルギーへの転換投資は史上最高となり、初めて5,000億米ドルを超えた。
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