2022年の梅雨シーズン直前、サントリーホールディングス、大阪ガスなど大手企業8社が参画し「使い捨て傘ゼロ」を目指すプロジェクトが発足した。プロジェクトを主導するのは傘のシェアリングサービス「アイカサ」の運営会社Nature Innovation Group。1日70円で貸し出す傘で、社会の変革を目指す。同社のビジネスモデルや戦略について、丸川照司社長に聞いた。(前編はこちら)

「まちを盛り上げる」「廃棄を減らす」 スポット設置者の課題に寄り沿う
まずは渋谷を中心に、半径500mに50カ所のスポットを設置することにした。営業活動を始めた当初は飛び込みで商店や飲食店を訪れたが、断られてばかりだった。
「提案の仕方を工夫した結果、『シェアリング』という言葉を使うより、まち作りの視点で話をしたほうが理解を得られた」(丸川氏)。