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環境用語集

国内クレジット制度【こくないくれじっとせいど】

概要

中小企業などが大企業の資金や技術の提供を受けて温室効果ガスの排出削減事業を行い、その成果として削減した温室効果ガスで、国内クレジット認証委員会が承認した排出削減量のことをさします。国内クレジットは、京都クレジットと同等の価値や効果が認められていますので、大企業は、排出量削減目標の不足分をクレジットで補うことができます。また、中小企業は大企業の技術や資金によって省エネを進めることができます。

国内クレジット制度は、温室効果ガスの排出削減事業を実施する排出削減事業者と、資金や技術を提供して国内クレジットを購入する共同事業者が共同で排出削減事業を行う制度です。排出削減事業者は自主行動計画に参加していない中小企業など。共同事業者は、自主行動計画に参加する大企業等です。国内クレジットは、定められた排出量削減の方法や技術と、それぞれの排出削減量算定方法を定めたプロジェクトの雛形「方法論」によって生み出されなければなりません。ちなみに現在は36の方法論が認定されています。事業への参加は、省エネ診断や書類の提出、審査など一連の業務を無料で行ってくれる「ソフト支援事業者」に相談することから始まります。

国内クレジット 手法と事例

ボイラー

重油炊きボイラーから高効率ボイラーやバイオマスボイラーへの更新

更新後設備

共同リネンサプライ(茨城県)では、クリーニング工場におけるリネン乾燥用の水管ボイラー3台を、高効率小型貫流ボイラー5台に更新しました。その結果、2008年の初年度には年間158トンの国内クレジットを創出。以後は毎年379トンの国内クレジットを創出しています。これらの実績は国内クレジット制度のホームページで紹介されるとともに、業界誌等でも取り上げられ、取引先から環境配慮に力を入れている企業として高く評価されました。また、社内的にも、社員のエコ意識と自信の向上につながりました。

ヒートポンプ

温泉等業務用施設の空調や給湯の熱源を灯油から高効率ヒートポンプに更新

登府屋旅館のホームページ

山形県米沢市にある小野川温泉の老舗旅館の登府屋旅館では、灯油を燃料とするボイラーや冷温水発生器を完全撤去して、温泉排熱を活用した冷暖房・給湯システムを導入しました。この結果、年間29,000Lほど使っていた灯油使用量はゼロとなります。また、CO2排出量は、年間排出量の約40%に相当する60トン前後を削減します。ヒートポンプを取り付けたことで電力使用量が約20%増加しても、割安な深夜電力を活用することにより、年間150万円ほど電気代を節約できる見込みです。

照明設備

ショッピングセンターの照明設備を高効率器具に更新

協同組合盛岡南ショッピングセンター(岩手県)では、年月が経ち劣化して性能が落ちた照明設備を高効率な照明器具に転換しました。同時に、広いショッピングセンター内の照明を監視して、エリアや時間毎に適切に制御する調光自動制御システムを導入しました。これらの更新により、初年度は年間28トンのCO2排出量を削減、以後毎年年間84.1トンのCO2排出量を削減できる計算です。

クリスマスのイルミネーションを国内クレジット制度でオフセット(2011年)

徳山駅前でライトアップされる
LEDのイルミネーション

山口県周南市では、県内の金融機関としては初めて株式会社西京銀行が国内クレジット制度に参加しました。西京銀行は、毎年行われる「周南ツリーまつり」で排出されるCO2排出量を積算(カーボンフリーコンサルティング株式会社)し、県内の商業施設から買い取った、照明設備の省エネ化で創出された国内クレジットを用い、カーボンオフセットを行いました。

空調

事務所ビルエリアの空調設備と照明設備を高効率化

北九州テクノセンター(福岡県)

北九州テクノセンター(福岡県)の事務所エリアでは、既設の電気式ヒートポンプを高効率ヒートポンプに更新しました。また、照明器具も高効率化して省エネルギー化を図りました。空調と照明器具のエネルギーの高効率化により、2010年度から2021年度の3年間で、空調は合計75トン、照明器具は合計143トンのCO2排出量を削減する計画です。また、これらの導入コストは19.8年で回収できる
計算です。

太陽光

太陽光発電設備の導入によって温室効果ガスの排出量を削減

大智化学産業(千葉県)の千葉山武工場では、太陽光発電設備の導入による温室効果ガス削減事業に取り組んでいます。130kWの太陽光発電パネルで発電した電力を活用することで、系統電力からの電気使用量を削減します。その結果、CO2排出量も削減できることになります。計画では、2009年度から2012年度までの4年間で174トンのCO2排出量を削減できる計算です。

カーボンオフセット実績 1

松山まつりでの電力使用量を地元企業の国内クレジットでオフセット

松山まつり 公式サイト

今年8月に開催された松山まつり(松山市)では、3日間の祭りの期間で使用する照明などの電力使用量約1200kWhで排出するCO2約450kgを、国内クレジットによってオフセットしました。国内クレジットは、祭を主催している松山商工会議所の会員の三浦工業が企業の社会貢献活動の一環として無償で提供しました。この、全国でも珍しい排出権の地産地消は、新たなオフセットの活用モデルとなりそうです。

カーボンオフセット実績 2

旭川の国内クレジットをコンサル会社の仲介により全国各地でオフセット

北海道旭川の酒造メーカー男山では、重油ボイラーを都市ガスボイラーに更新することで燃料コストを削減、それによって削減できるCO2排出量を国内クレジットに活用しました。クレジットは、2009年から2012年までの4年間で約1,000トンとなる予定です。男山ではこのクレジットを共同実施者のカーボンフリーコンサルティングに売却しました。男山のクレジットは、カーボンフリーコンサルティングを通して沖縄県石垣島のイルミネーションイベントで使用する電力や、茨城県で開催された音楽イベントで配布されたゴミ袋の製造過程で排出されるCO2などにオフセットされました。

カーボンオフセット実績 3

エコプロダクツ展のブース設営でオフセット

環境ビジネスのブースでも国内クレジット制度を利用

日本最大級の環境展示会として毎年賑わいを見せるエコプロダクツ展でも、会場内のブースの設営で発生するCO2に関してカーボンオフセットが利用されています。

エコプロダクツ2011では、計17社のブースでのCO2排出量がオフセットされており、この国内クレジット制度を導入したブースは、写真にあるような額入りの証書で各社の気候変動問題への配慮を知ることができます。(オフセット事業実施:カーボンフリーコンサルティング株式会社)

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